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緊迫する中東へ海自派遣を強行

河野太郎防衛相は、昨日10日、海上自衛隊の護衛艦「たかなみ」とP3C哨戒機に対して、中東海域への派遣命令を出しました。防衛省設置法の「調査・研究」を名目にした情報収集が任務、ということで、国会の審議なしに閣議決定をしました。

哨戒機は、今日11日に先行して那覇の基地を出発しました。たかなみは、2月2日に出航し、下旬に活動を開始するということです。護衛艦と哨戒機を合わせて260人程度が派遣されるということです。今日哨戒機で出発した隊員60人を、涙で見送る家族の姿が放映されていました。緊迫した中東への派遣ですから、心配するのは、当然だと思います。

昨年12月27日に閣議決定してから、中東情勢は急変しています。米国がイランの司令官を殺害し、報復としてイランがイラクの米軍基地を攻撃しました。米国とイランの緊迫した情勢に巻き込まれて、ウクライナ機がミサイルに撃墜され176人が死亡するという悲しい事故も起きています。今日になって、イランは、誤って撃墜したことを認め、謝罪の意を示しています。

河野防衛相は、「閣議決定を変更するような情勢では全くない」としていますが、ほんとうにそうでしょうか。緊迫した情勢を見極めていず、国民への説明も尽くしたてない中での命令は、拙速すぎて納得できません。「調査・研究」という名目で、国会での審議もなしでの派遣は、無節操に自衛隊派遣を拡大することに、つながりかねません。

非常時には、海上警備行動を発令するということで、正当防衛や緊急避難で武器を使えますが、保護対象は日本船舶に限られ、国内の海運会社が関わる船舶の10%余りにすぎない、と報じられています。日本人が乗船していても、外国籍なら進路妨害や警告音という対応しかできない、とのこと。自衛隊員が現場で困ることになるのではないでしょうか。

イラン付近は除かれているとはいえ、米国の有志連合の司令部に要員を送り、連携を取る、と政権ではしていて、一体ととらえられることが考えられます。そもそもは、トランプ大統領が、核合意を廃棄したことにあり、イランは無制限のウラン濃縮を宣言し、核兵器開発が現実味を帯びると、中東での武力衝突が再燃する、といわれています。根本の核合意について話し合えるよう、仲介役を辞任する安倍首相には力を尽くしてもらいたいものです。

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