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香港デモとゴーン被告との双曲線

香港にもゴーンさんにも、ある意味、共通してるのです。

公権力と個人の人権が衝突することは、いつの時代にもあったわけです。長い世界史の中で、個人の権利は是非もなく、常に公権力には屈服してきたわけです。

古くはソクラテス。「悪法もまた法なり」(法治国家)と言って、毒を飲んで自ら命を絶ったとか。彼に金と特権と知性があろうとも、あの時代に「国外逃亡」などできなかったんでしょう。

天草四郎という不思議なカリスマ性ある若者がおりました。キリスト教を信仰したという罪で、仲間と共にジェノサイドの悲劇にあった。生前にインタビューしてみたかったです。もちろん江戸幕府にも当時の事情はあったのでしょう。

今の時代の価値観からは、何とも事の是非は判断つかない。

今思うのは、ジョンロックの思想「革命権」「抵抗権」です。天から与えられた基本的人権が、公権力によって犯されようとした時に、人は人であるが故に「抵抗」「革命」する権利を持っている。とすれば、この権利はどう行使すればいいのか?

ガンジーさんのような「非暴力主義」であれば、その理念と行為は共にクリスタルクリアなわけです。では状況により、その権利行使(ピュアホワイト)のために、現現行法における違法行為(ブラック)を行わざるを得ない場合、その違法性はどこまでなら許されるのか?(グレー)

こう問われると、法律のプロではない私には、うまく答えられないのです。「成功例」とされるフランス革命も黒人解放運動にも血は流れている。「失敗例」とされるロシア革命にも天安門事件にも人の血は流れた。

抵抗権、革命権の行使という「目的の正統性」は、手段としての「悪」をどこまで正当化しうるのか?

ある国の違法行為はある国では合法であったり、ある時代の罪は、後の時代の権利だったりする。

情報量や財力、知力、人的ネットワークを豊富に持つ個人は、凡庸な国家以上に高尚で自由な心を持つ。国家を手玉にとってあざ笑い、ダイナミックに国境を越えて世界史をドライブする。

近年では可能になりつつある。

ルパン3世なわけです。 とっつぁんという公権力は常に優秀な個人の後手に回らざるを得ない。

これをポジティブに思うか、ネガティブに思うか、これはそれぞれではありますが、何ともややこしい時代であります。

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