- 2020年01月11日 12:38
スルタン・カブースの死(オマーン)
オマーンのスルタン・カブースが、10日夕死亡しました
これはオマーンの政府系通信が11日伝えたところで、スルタン(1940年生まれ)は健康がすぐれず、独等で度々治療していたが(癌か)、死亡したとのことです。
スルタンは独身で(確か1度結婚したことはあったかと思うが…)子供も兄弟も居ないとのことで、差し当たっての問題は後継者が誰にどのくらい円滑になり、彼がどのくらいオマーンを円滑に統治していけるかでしょう?
何しろ、彼は確か1970年に宮廷クーデター(無血であったので白色クーデターとも呼ばれたか)で父親に代わって権力を握って以来、確か首相も外相もなしで、彼が兼務をして、中世そのままの体制であったオマーンを漸進的に近代化し、湾岸と言う緊張した地域にありながら(何しろオマーンそのものが、ドファール解放戦線の反乱に直面し、イランの支援もあってこれを鎮圧したこともあった)、安定した国内開発を進め、イランともイエメンとも関係が深いことから、イエメン問題の仲介にあたったり、目立ちはしないが、オマーンのみならず湾岸地域の安定に大きな貢献をしてきました。
確か彼はネタニアフの訪問も受け入れました。
然し、彼に子供等がいないことから、その後継者が誰になるかが注目されているところ、アラビア語メディアは、取りあえずはスルタンの親族に後継者の選択が任され、王族が後継者に合意できない場合には軍、治安機関その他国内の有力者の会議で、協議されるとしています。
因みに彼の公式葬儀は本日11日に行われる由
また彼には、ブサイナ姫という日本とのハーフの叔母さんがいたはずだが、彼女も独身で、子供等はいなかったと記憶します
更に言えば、確か安倍総理は近くサウディUAE,オマーンの3国を訪問することになっているところ、オマーン訪問はある意味で非常に良いタイミングとも言えそうですが、スルタンの後継者がどうなるかわからず、混乱していそうなときに、果たして予定通り訪問があるでしょうか?
それにしても、カブースの死は、ww2後の中東、湾岸を象徴する人物が、また一人消えた歴史的な出来事と言えそうです。
https://www.alquds.co.uk/%d9%88%d8%b3%d8%a7%d8%a6%d9%84-%d8%a7%d9%84%d8%a5%d8%b9%d9%84%d8%a7%d9%85-%d8%a7%d9%84%d8%b1%d8%b3%d9%85%d9%8a%d8%a9-%d8%a7%d9%84%d8%b9%d9%85%d8%a7%d9%86%d9%8a%d8%a9-%d9%88%d9%81%d8%a7%d8%a9-%d8%a7/
https://aawsat.com/home/article/2076926/%D9%85%D9%86-%D9%8A%D8%AE%D9%84%D9%81-%D8%A7%D9%84%D8%B3%D9%84%D8%B7%D8%A7%D9%86-%D9%82%D8%A7%D8%A8%D9%88%D8%B3-%D9%88%D9%83%D9%8A%D9%81-%D9%8A%D8%AA%D9%85-%D8%A7%D8%AE%D8%AA%D9%8A%D8%A7%D8%B1%D9%87%D8%9F
https://www.aljazeera.net/news/politics/2020/1/11/%D8%B9%D9%85%D8%A7%D9%86-%D8%A7%D9%84%D8%B3%D9%84%D8%B7%D8%A7%D9%86-%D9%82%D8%A7%D8%A8%D9%88%D8%B3-%D9%85%D8%B3%D9%82%D8%B7
https://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/gulf/2020/01/11/وفاة-سلطان-عمان-قابوس-بن-سعيد.html