- 2020年01月11日 10:59
【ウォルマート】、ネットスーパー用のロボット&店内物流MFC!店もフルIT武装へ?
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■店内にロボット物流のマイクロ・フルフィルメントセンター(Micro-Fulfillment Center:MFC)を導入する食品スーパーが相次ぐ中、ウォルマートがテスト中のMFCについて稼働状況を発表した。
ネット注文専用の物流施設であるMFCを既存店に導入することで、急増するカーブサイド・ピックアップやデリバリーに店舗ベースで対応する。
ウォルマートが8日に公開したMFCはロボット物流企業のアラート・イノベーション(Alert Innovation)と提携し、ニューハンプシャー州セイラム地区のスーパーセンターにある。
スーパーセンター・セイラム店では2万平方フィート(560坪増床)し、高さ20センチ幅60センチ四方の小型カートのようなロボット「アルファボット(Alphabot)」が動き回る物流倉庫を昨年から導入したのだ。
同MFCでは8,000平方フィート(220坪)内にある複数台のアルファボットが注文品をピッキングし、複数のピックステーションに運ぶ。ピックステーションでは、カーブサイド・ピックアップもしくは宅配用にドライブスルーで利用者に渡せるようにスタッフが仕分けを行っている。
ウォルマートによると現在のフェーズでは30台(最大100台の稼働が可能)のアルファボットが動いており、最大収容2万アイテム中の2割となる4,500アイテムをピッキングしている。
1日当たり170件の注文を処理しているが、野菜や果物などの生鮮品ピッキングにはまだ対応していない。
ウォルマートではスタッフが店内を歩き回ってピッキングするマニュアルピッキングと比較してMFCでは10倍速くピッキングできるとしている。
来年中にはオクラホマ州マスタングとカリフォルニア州バーバンクにあるスーパーセンターで2万平方フィートより小型となるMFCを導入する計画だ。
ウォルマートではカーブサイド・ピックアップと宅配サービスのネットスーパーの展開をスーパーセンター等に拡大している。
カーブサイド・ピックアップは3,100店近くで利用可能で宅配サービスも1,400店以上となっているのだ。
ウォルマートの宅配サービスにはサブスクリプションの「デリバリー・アンリミテッド(Delivery Unlimited)」を拡大中だ。1回の宅配手数料が通常9.95ドルかかるところをデリバリー・アンリミテッドでは年会費(もしくは月会費)で無制限に注文できる定額宅配サービス。
デリバリー・アンリミテッドの年会費は98ドルとなり、1ヶ月のプランでは12.95ドルとなっている。いずれも15日間のトライアルが含まれている。1回の最低注文額が30ドルとなるデリバリー・アンリミテッドでは月に2回以上の注文でもとが取れることになる。
ウォルマートの宅配サービスには配達員が利用者の留守宅に入って冷蔵庫に入れるサービス「インホーム・デリバリー(InHome Delivery)」も拡大中だ。