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「山本太郎氏が都知事選出馬」を警戒する小池百合子氏&二階俊博氏の思惑 - 「週刊文春」編集部

 東京五輪イヤーの幕が開いたが、小池百合子東京都知事(67)が精力的だ。「最近の小池知事はどんな団体の会合にも必ず出席する。スケジュールがきつくてもあいさつ回りを欠かさない」(都政担当記者)。視線の先はもちろん、今年7月5日投開票の知事選。まさに「再選ファースト」だ。

 連合、創価学会など集票が見込める組織の要望はすべて聞き入れる構え。その甲斐あってか、公明党の山口那津男代表は1月2日、新宿で行った街頭演説で知事選に触れ、「都政が継続性をもって、都民第一で進んでいくようにしなければならない」と強調、小池氏支持をにじませた。

 小池氏は自民党にも布石を打つ。昨年のクリスマスイブに、かねてから昵懇(じつこん)の二階俊博幹事長を党本部に訪問。記者団から「二階幹事長からどういう話があったのか」と問われ、「東京としてよくやってくれてるね、と励ましを頂いた」と披露。一方の二階氏も常々「(小池氏に勝てる候補は)いない。当たり前じゃないか」と漏らしている。「わざわざイブに会いに行くことで、蜜月関係を強調した」(政治部記者)との見方がもっぱらだ。

 ちょうど同じ頃、都内各地に自動音声の電話が鳴り響いた。「都知事には誰を選びますか」。選択肢は小池氏、丸川珠代元環境相、れいわ新選組の山本太郎代表。小池氏と対決姿勢を取る自民党都連の一部には丸川氏擁立論がくすぶり、山本氏は都知事選について「選択肢として排除しない」と色気をみせている。

山本氏の知事選出馬は「合理的」である理由

 都連関係者が声を潜める。「実は、山本氏が6月にも知事選への電撃出馬を宣言するとの説が駆け巡った。それを受けて二階氏が仕掛けた調査だろう」。仮に調査で小池氏がトップならば党が小池氏に乗るべきだという材料となり、山本氏がトップならば「保守分裂の選挙では山本氏が漁夫の利を得るぞ」と丸川氏擁立論を牽制できるというわけだ。


山本太郎氏 ©文藝春秋

 政治部デスクも「山本氏の知事選出馬は合理的だ」と語る。山本氏は最近、衆院選で立憲民主、国民民主、共産などとの野党共闘路線にのるかどうか悩んでいるが、「衆院選で共闘すれば、山本氏とれいわの存在感が一気に失われる。山本氏自身がそれをよく分かっている」(野党幹部)。一方、立憲の枝野幸男代表は、昨夏の参院選で「野党のカリスマ」の座を山本氏に奪われ、ライバル心を隠さない。「山本氏が知事選の野党統一候補になってくれれば、山本氏も埋没せずにすみ、枝野氏にも利がある」(前出・デスク)。桜を見る会やカジノ疑惑で与野党の激突が予想される通常国会。その裏では、都知事選をめぐる駆け引きも激しさを増しそうだ。

(「週刊文春」編集部/週刊文春 2020年1月16日号)

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