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大飯原発再稼働反対の請願は、賛成少数で否決

松阪市議会に提出されていた「原子力発電所再稼働に反対する意見書を求める請願」は、賛成5人、反対23人で否決されました。
この請願は、福井県の大飯原発の再稼働に反対するものですので、この請願の採択に反対した23人の議員は大飯原発の再稼働に賛成したことになります。

請願に賛成した議員=5人
海住恒幸(無会派)、前川幸敏(同)、久松倫生(共産党)、松田千代(同)、今井一久(同)
請願に反対した議員=23人
■無会派=植松泰之
■あかつき会=田中祐治、中瀬古初美、堀端脩、中村良子、小林 正司
■公明党=山本節、西村友志
■真政クラブ=水谷晴夫、野呂一男、山本 芳敬、大平勇、大久保陽一、濱口高志、佐波徹、山本登茂治、中森弘幸 
■市民民主クラブ=田中力、川口保、永作邦夫、松田俊助、中島清晴、中出実


この請願に反対した議員からは、大飯原発の再稼働には賛成であるが、将来的には「脱原発」を目指すべきとする意見書が提出され、賛成多数で可決しました。海住恒幸ら4人は反対しました。

請願第6号「原子力発電所再稼働に反対する意見書を求める請願」に対する賛成討論
海住恒幸
請願第6号「原子力発電所再稼働に反対する意見書を求める請願」に、賛成する討論をおこないます。

野田佳彦首相は、「再稼働ありきではなく、安全性ありきの原則が大前提だ」と今年5月30日に述べ、福井県知事の同意を取るや、6月16日に大飯原発の再稼働を決めました。このことにより、開催電力大飯原発は、多数の国民世論の反対を押し切って、再稼働に入りました。まず、このことに強く抗議します。

「『安全神話』の下で地震国に原発を造り続け、『これだけの大事故』を起こしながら責任の所在が明確でない。しかも事故の翌年、自明のように政府が再稼働へ動くのも『ずるずる感が否めない』。4月9日の関係閣僚会合では、暫定的な判断基準に『おおむね適合している』と判断した。近く『再稼働妥当』」との最終判断を下すのだろう。だが、巨大地震への不安が漠然と広がる折、政府の動きは拙速というほかなく・・・」と書いているのは、4月11日付の毎日新聞の名物コーナー『記者の目』。

「ずるずる感」は、去年7月、海江田万里・経済産業大臣が、九州の玄海原発を再稼働するのが自明であるかのようなふるまいをされたとき、すでに、国民のだれもが予想をしていました。

首相は、「再稼働ありきではなく、安全性ありき」だと言いましたが、誰が信じるものですか。

野田さんは、総理就任直後の昨年9月の時点で、「電力需給があるので、来年の春以降、夏に向けて再稼働できるものはしていかなければいけない」と米有力経済紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」のインタビューに答えています。海江田さんの一件があって2か月。これが自明のごとく、野田総理の偽らざるところが現れている気がします。

そして、見事に、就任早々示された、「来年夏には再稼働」という約束を、1年以内に実現されたことには、「安全性ありき」ではなく、「再稼働ありき」の総理だったことがはっきりしました。

本請願の趣旨にありますように、
「全国どこの原発でもいったん事故を起こせば取り返しのつかない被害をもたらすことを考えれば、しゃにむに再稼働を押しつけるなどあってはならないことです」。

野田政権は、就任早々、消費税の増税とともに、再稼働を押しつけた政権であることです。
「しゃにむに、押しつけてはいけない」。
自民党でもできなかったことを「しゃにむに」進める政権に「ノー!」を言いたいと思います。
野田総理は、進むべき方向が間違っています。

「大飯原発の再稼働を止めてほしい」と願う本請願に賛同できない議員の皆さんでも、「自分は原発が必要だと思う」とは、なかなか、おっしゃってはもらえません。民主党の松田俊介議員のように、「俺は芦浜で闘ってきた。いまでも反原発である」と言われつつも、本請願には反対されます。
民主党政権は、「脱原発」を目指しており、現にある原発は40年たったものから順次、廃炉にしていくから、その理屈が通るように言われます。じゃあ、なぜ、去年の夏、当時の海江田万里・経済産業大臣が、泣きべそをかきながらも、九州の玄海原発の再稼働に向けて走り回ったのでしょうか。原発をやめたくない政党だからです。
現に、民主党は、自民、公明との三党合意で「運転40年で廃炉」の原則すら骨抜きを図っているではありませんか。
将来は、脱原発に向けた政策を押し進めるから、大飯原発の再稼働は必要だという、理屈は通りません。

この夏の電力不足が心配だからとおっしゃられますが、最悪でも15%の節電をし、中部電力や北陸電力から「融通」してもらえれば足りるのではないですか。
関西電力はそれを想定していたではないですか。
だから、大飯原発が稼働したとたん、節電も、融通も不要ということになったじゃないですか。

最後に、「国民の生活」のためという点ですが、福島第一原発の人為的な事故によっていまなお故郷に帰れない人々、生活設計が崩れた人々がいます。大飯原発は、50キロ圏に京都や滋賀をすっぽりと含み、京都・大阪の水源である琵琶湖も入ります。三重の北西部の一部も100キロ圏に入ります。
もし、ここで事故が起きたらどうしたらいいですか。
野田総理に、大飯原発でとられた安全対策で、安全が守られるかどうか、おわかりになると思われますか。東工大出身の理系総理だった管直人・前総理ですら、福島第一原発で事故が起きたときは、大パニックとなったことは、ご承知の通りです。

5月31日付の朝日新聞社説もこう書いています。
「私たちは、見切り発車のように原発を再稼働させることに反対してきた。原発の安全性確保をめぐる状況に、大きな変化があったわけではない。野田政権の判断に強い疑問を抱かざるをえない」。

本請願にもある通り、「政府にとって福島県で起きた事故は、もはや、別の国の出来事になってしまったのか」。
そんな政権による再稼働をやめさせる、強い思いを込めて、本請願に賛成したいと思います。

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