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【スパークシティ】、ウォルマートの副店長になってブラックフライデーを疑似体験する!


■ウォルマートのトレーニング・シュミレーター「スパークシティ(Spark City)」に新たに「感謝祭・ブラックフライデー(Thanksgiving/Black Friday)」が加わった。

スパークシティはウォルマート・スーパーセンター内でのバックルームや売り場で在庫管理や商品補充、価格カードの変更等のタスクをこなしながら、同時に接客を行い売り場で起こる緊急事態に対処し、KPIのポイントを得るというもの。

スパークシティはウォルマートの部門マネージャーが毎日行っている業務を仮想的に行うコンピューターゲームにしたのだ。スパークシティはウォルマートがもつ200ヶ所の研修センター「ウォルマート・アカデミー(Walmart Academy)」でトレーニング・カリキュラムの一つとして実際に使用されている。

25万人のマネージャー候補生が実際に使用するシミュレーターなのだ。

今回のアップデートで加わった感謝祭・ブラックフライデーは部門マネージャーでなくアシスタントストアマネージャー(ASM:Assistant Store Manager)になりブラックフライデーセール前の2週間、複数の部門を統括して管理する。

部門は生鮮やデリ・ベーカリーなどを含む「グローサリー(Grocery)」に「ファッション(Apparel)」「家電(Entertainment)」「ホーム(Home)」「園芸(Lawn & Garden)」「玩具(Toys)」「レジ(Checkouts)」「バックルーム(Backroom)」の8つの部門だ。

KPIは在庫指標の「OSCA(on shelf customer availability)」にカスタマーサービス指標の「CFF(clean fast friendly)」そして売上の「セールス(Sales)」、「プロフィット(Profit)」の4つとなる。KPI目標は1週目でOSCAが94%、CFFは97%、セールスは10.5%、プロフィットは98%になる。

なおKPIはOSCA91%、CFF95%、セールス2%、プロフィット95%からスタートする。タスクをこなしポイントを得られると「+OSCA」「+CFF」「+セールス」「+プロフィット」と表示され、ガッツポーズを決めるキャラクターの頭上に紙吹雪が舞い、ごく短いファンファーレが鳴る。

逆にポイントが減ると各KPIにマイナスがついての表示だ。さらに大きなマイナスKPIの場合、左側に赤いマークで10フットルールを怠った「客を無視」などの理由が現れる。

1日の就業時間は通常は午前7時~午後4時まで。午前11時から1時間のランチタイムをはさんだ8時間となる。

 スパークシティでは感謝祭日のセール準備が終わるとブラックフライデーに突入する。

ウォルマートにとっても特別な日となるブラックフライデーでは、副店長のASMも午前4時から仕事が始まることになる。午前8時前後にある約1時間の昼食を挟んで午後2時までの就業となるのだ。

ブラックフライデーのASMタスクで最も重要且つ最初にやるべきになるのは各部門にある行列用の黄色い線である「キューライン設営確認(Confirm Queue Line Setup)」だ。

2番目のToDoタスクも「フロントレジ用キューライン設営確認(Confirm Queue Line Setup- Front Registers)」となる。

次は早朝から買い物にくるお客様用に無料でコーヒーとドーナツを提供する「お客様感謝コーナーの設置(Setup Customer Appreciation)」だ。

ASMのタスクにはフロントレジにあるキューラインに人員を配置し「行列チェック用のスタッフ確認(Confirm Front End Staffing)」もある。

そしてASMには昨年から新しいタスクが加わっている。「チェックアウト・ウィズ・ミー(Checkout With Me)」用スタッフの確認だ。

チェックアウト・ウィズ・ミーはクレジットカード読み取り端末やプリンタなどのブルートゥース機器を携帯したスタッフがレジ以外の売り場で会計を行うサービスだ。

ASMは家電やおもちゃ、ホーム、食品の各売り場に設けたドアバスター(時限)セール用コーナーにチェックアウト・ウィズ・ミー用スタッフを配置し確認しておく必要があるのだ。

またASMはタスクをこなすことに集中しすぎてもいけない。時折、頭にクエッションマークが付いたクレーム客が現れるため売り場全体を常に意識しておかなければならないのだ。

欠品等に不満を言うクレーム客対応が遅れると大きな失点となり、KPIのカスタマーサービス指標「CFF(clean fast friendly)」が下がることになる。

 スパークシティではブラックフライデーでもToDoタスク以上にカスタマーサービスが大切であることを教えているのだ。

トップ画像:ウォルマートのトレーニング・シュミレーター「スパークシティ(Spark City)」。「今日はブラックフライデーです!(It's Black Friday!)」と表示され、副店長は早朝4時からの仕事となる。この日、最も重要なタスクは「キューライン設営確認(Confirm Queue Line Setup)」だ。

ブラックフライデーのASMタスクで最も重要且つ最初するべきタスクは「キューライン設営確認(Confirm Queue Line Setup)」。2番目のToDoタスクも「フロントレジ用キューライン設営確認(Confirm Queue Line Setup- Front Registers)」。早朝から買い物にくるお客様用に無料でコーヒーとドーナツを提供する「お客様感謝コーナーの設置(Setup Customer Appreciation)」、フロントレジにあるキューラインに人員を配置&チェックの「行列チェック用のスタッフ確認(Confirm Front End Staffing)」、そして昨年から新しいタスクとなる「チェックアウト・ウィズ・ミー(Checkout With Me)」用スタッフの確認だ。

ASMは「フロントレジ用キューライン設営確認(Confirm Queue Line Setup- Front Registers)」。

キューライン設営確認を完了せずに「お客様感謝コーナーの設置(Setup Customer Appreciation)」をやってしまうと、やるべきだったことが吹き出しで表示される。

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。当社のIT&オムニチャネル・ワークショップでは参加者にアイパッドを渡してスパークシティを行ってもらっています。アメリカ小売業の最新動向にIT体験は欠かせません。日本では得られない、世界最先端のイノベーションを体験することで、アメリカ小売業界の真の変化を学ぶのです。「流通イノベーションには、こんなのがある!」という二次情報を伝えても以前ほどの価値はなく、参加者が実際に体験して一次情報を得ることに今、価値があるのです。

クライアントに体験価値を理解してもらうには、指導するコンサルタントも前もってITを経験しておかなければなりません。経験から洞察を得るなど深堀りも欠かせません。米国視察研修で引率するコンサルタントは、これまでとは異なる役目が必要となってくるのです。つまりコンサルタントのポジショニングも変わってきているのです。ポジショニングの変化はクライアントが求めるものの変化でもあります。

 興味深いところを明かせば、当社と契約する流通企業の多くは世代交代が行われているところです。スパークシティをポジティブに見える柔軟な人もいれば、残念ながら「単なるお遊び」とイメージする頭の硬い人もいますから...

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