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十勝の人がバスに乗らない理由は、「乗り方がわからないから」

日経ビジネス2012年7月9日号の「バスは甦るか」という特集の中で面白いケーススタディが取り上げられています。北海道の十勝バスというローカルバス会社で、何と40年ぶりにバス運送収入がプラスに転じたという記事です。

地方ではマイカーが普及するにつれて、バスの利用者が減るという傾向が続いているのが一般的ですが、十勝バスの社長が地元住民からヒアリングして分かったバスに乗らない理由は、何とも意外なものでした。

バスに関してこんな疑問が出たそうです。
「ドアが前後に2つあるけど、どこから乗るの?」
「運賃の払い方は?」
「整理券って何ですか?」
「そもそも、どのバスがどこに向かうの?」

バスに乗らなくなったのは、乗り方がわからないからという意外な事実でした。

そこで始めたのが、地道な活動です。例えば、65歳を超えて運転免許を返上しはじめる高齢者へのバスの講習会、顧客予備軍である小学生を対象にしたバスの乗り方講座、バスの乗り方を解説する漫画の作成・配布、観光地や市役所などへの行き方を示した「目的別時刻表」など、バスの使い方から提案することで利用者を増やしていきました。

東京ではバスに乗ることはそんなに珍しいことではなく、通勤や通学の足として定着しています。しかし、地方では公共交通を使わないマイカー派の人たちが多く、バスはよくわからない不便なものというイメージが定着してしまっているのです。

赤字の会社でコストが削れないなら、収入を増やすしかない。収入がどうやったら増えるかは、利用者になりうる潜在顧客に直接声を聞くことで方法が見えてくる。理由がわかったら、それを解決する施策を矢継ぎ早に打っていく。

十勝バスの活動からわかることは、営業の問題というのは、供給者には見えない意外なところに存在しているということ。だから、顧客の声を聞く、というのは簡単なようで、なかなか出来ている会社は少ないのです。真の顧客の声を聞くことができる企業になれれば、道は見えてきます。後はそれを解決するソリューションを提供していけば良いのです。

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