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2019年のグルメシーンを席捲したタピオカブームが抱える3つの問題点- 東龍(グルメジャーナリスト)

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インフルエンサーは「敬意」を払っているか

写真AC

では、解決策は何かあるのでしょうか。

1つ目に挙げた過剰なインスタ映えを防ぐためには、やはり消費者が意識を変えるしかありません。タピオカドリンクの見栄えを投稿するだけではなく、タピオカ本来の素晴らしさを知り、それを周知していくようになればよいでしょう。

タピオカの原料や作り方を知り、生産者の苦労や飲食店の工夫を知り、それらをSNSで発信していけば、他の投稿とも差別化されて注目されるのではないでしょうか。

力を持つインフルエンサーがタピオカに対して敬意をもった投稿をしていけば、周りも感化されていくはずです。

2つ目の不適切な容器廃棄に関しては、飲食店がもっと努力する必要があります。タピオカドリンクを売ることにだけ注力して、そこから発生する問題は見て見ぬ振りをするのは許されることではありません。

ゴミ箱をしっかりと用意し、頻繁に空にして捨てやすくすることはもちろん、提供時に容器を廃棄するよう、アナウンスすることも必要でしょう。飲食店は利益を上げることだけを考えていてはいけません。その地域に根付いた経済的な活動ができなければ、今後も運営していくことはできないと肝に銘じて、消費者の行動にも細心の注意を払うべきです。

タピオカファンを愚弄するような安易なビジネスも行ってはなりません。そのようなことをすれば、タピオカブームも早く終焉し、自らの商いを苦しめるだけです。タピオカとタピオカファンのことを第一に考えた施設造りをする必要があるでしょう。

取り上げるメディアも責任を持つべき

3つ目に関しては、メディアの眼力が大切となります。メディアは常に、新しいトレンドや新店舗、珍しいフードやドリンクを取り上げる傾向にありますが、紹介する飲食店に関して、しっかりと責任を持つべきです。

特にテレビともなれば与える影響はいまだに爆発的な力があるだけに、反社会的な組織が関わっている飲食店を紹介することがあってはなりません。昔に比べればオールドメディアの力が弱まってきているとはいえ、新興メディアと比べれば、人的にも予算的にもまだ余裕があるでしょう。

したがって、テレビをはじめとした影響力のあるメディアは、反社会的勢力の商いの一助とならぬように、精査することが求められます。コンプライアンスが厳しくなった昨今においては、なおさらのことです。大手メディアが率先して、反社会的組織が食のトレンドで利益を上げていくことを阻止するべきです。

「タピる」新語を生んだブームの浸透度

2019年はまさに、ここ十年規模において、タピオカが大ブームとなりました。同じくブームになったスイーツとして挙げられるバスクチーズケーキが霞んで見えるほどです。

タピオカの空前の勢いは、爆発的な広がりをみせるSNSによる助力があったり、外交的な要素によって台湾への親近感が高まったりしたことは見逃せません。

しかし、確実にいえることは、「タピる」「タピ活」といった言葉を生み出すほど、タピオカが日本の食文化に浸透したことです。これまでは、どれほど人気になったとしても、「ティラミスる(ティラミスを食べる)」「ナタデココ活(ナタデココを食べる活動)」から、「バスチる(バスクチーズケーキを食べる)」「カヌ活(カヌレを食べる活動)」といった言葉は生まれませんでした。

タピオカは1992年、2008年にもブームがあったとされていますが、それを真とすれば、今回がまさに三度目の正直。親日的な台湾のスイーツが日本で発展することは望ましいことですが、2020年以降は、消費者、飲食店、メディアの三者がタピオカの問題を解決し、タピオカが日本で末永く愛されるものとなることを期待したいです。

プロフィール

東龍(とうりゅう):テレビ東京「TVチャンピオン」で2002年と2007年に優勝。「Yahoo!ニュース 個人」オーサー、All Aboutガイド、全日本司厨士協会「東京CHEFS」。ブッフェ、フレンチ、スイーツ、ホテルレストランに詳しい。コラボや企画相談も多く、テレビや雑誌で活躍。
Twitter:@toryu76

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