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島田紳助引退にメディアジャックされた民主党代表選

民主党代表選が迷走しています。なにが争点なのかもさっぱりわからないままに、国民とは距離の離れたところで、民主党の代表を決定しようとしているのですが、民主党が一野党ならいざしらず、こういうかたちで首相が選ばれるというのは、実にお寒い話です。これほど重要で困難な課題が山積みの時期に日本の新しいリーダーを選ぶという雰囲気も熱気もまったく感じられません。

挙句の果ては、島田紳助の突然の引退記者会見というサプライズのまえに代表選もすっかり霞んでしまっています。おそらく誰が代表に選ばれるのかという好奇心はあっても、誰がなっても関係ないと感じている人が多いのではないでしょうか。

このことは最初から予想できたことです。今週初めにアゴラで書いたように、代表選そのものがすでに失敗してしまっていたからです。

政治家の数を取れば首相になれるという誘惑、その後のポストをめぐっての駆け引きなど、今回の代表選は国民がもっとも見たくない政治家のエゴを見せつけ、また政局解説をお得意とするマスコミがそれに乗る論調を繰り返しています。そんな事態となることは最初からわかっていたはずです。

国民の関心すら喚起できない、だから島田紳助の引退劇に話題をとられてしまっているのです。
比較的人気のある前原さんを代表に据えれば、支持率が回復し、次の選挙につなぐことができると期待している政治家もいるでしょうが、それほど甘い状況ではありません。一時的な支持率回復はあっても、ねじれ国会のなかでは妥協を強いられ、思い切った政策の実行も困難で、やがてまた失速する可能性のほうが高いことはいうまでもありません。

国会のねじれ現象が、政治の意思決定力を鈍らせ、また政権の安定性や政策実行のスピード感を失わせています。しかしそれを打開する方法が妥協なのか、国民の強い共感と支持を得ることかでは大きく異なってきます。もちろん、参院の権限が大きすぎ、参院選、衆院選、参院選で三連勝しなければ安定政権が生まれないという構造が、日本の政治を不安定にしている大きな原因だと感じますが、その構造を変えるにしても、国民の強い共感と支持をえなければ前には進みません。

まだまだマスコミの影響力は残っているとしても、かつてと比べればマスコミの影響力も低下しており、政治家とマスコミを味方につければ、国民がついてくるという時代ではありません。その逆で、国民の後押しがあれば、政治家もマスコミもついてくる時代です。しかも、いまでは放送局に頼らなくとも、Ustreamやニコ生などで直接ビジョンや政策を訴えるということも可能になりました。

なぜ、そういったあらゆるメディアも駆使して、国民とのコミュニケーションを追求することをしなかったのでしょう。怠慢だとしかいいようがないのですが、国家観や政治理念、また政策に対する考え方で内部が相当割れていて、対立が鮮明になることを恐れたのでしょうか。そうだとすれば、それもおかしな話です。民主党への批判票が次の総選挙では自民党に雪崩を打って流れる公算が高くなってきましたが、つぎは自民党が試される番です。しかし自民党からも、残念ながら国民にむけたメッセージは伝わってきません。与野党ともに、国民を第一に考えるというなら実際の行動で見せてもらいたいものです。

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