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「日本が最も親中」と肩を落とす香港デモ抗議者

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香港ドルの価値は下がっていない。日本からの投資も減ってない。観光客が激減し観光業者や小売業者が苦境に立たされているのは事実ですが」

「日本から取材に来る、とりわけ経済ジャーナリストは、デモの影響で香港の国際金融センターとしての信頼は失墜し、次々とシンガポールに拠点を移し替えている、という筋書きに現実を当てはめようとするが、実態は全く違う」と念を押した。

香港の最大の強みは、国際社会からの信用ではないのか? 政府、警察の市民への弾圧は、法治の崩壊そのものを露呈した。香港経済が無傷で済むとは到底思えないのだが。

抗議者たちが頻繁に使う標語の中に「死なば諸共」がある。香港経済もろとも破壊してしまえ、という意味だ。

親中派の料理屋が廃業に追い込まれた、といった話は頻繁に聞くが、香港経済の土台が強固ならば、抗議者の戦略は貧する者同士のつぶし合いにしかならないのだろうか? 慎重な取材を継続したいポイントだ。

抗議者に対峙する香港警察 - 撮影=筆者

■陰で搾取する権力者に市民たちは気付いているか

帰国途上の機内で、香港社会が抱える貧富の格差について考えた。この問題は世界各地で見られる、植民地主義がもたらした典型的な現象でもある。金融関係者は小さくつぶやいた。「われわれの仲間は、このデモについて何一つ語りません」

ここからは彼らが発した言葉ではなく、私の主観だ。抗議者たちは、「敵は中国だ、香港政府だ、警察だ、さらには、政府、警察を擁護する身内をもつ飲食チェーンだ」と怒りをぶつけてきた。一方、香港社会には沈黙を保ちながら、香港経済を牛耳り、市民を搾取する者たちがいる。自分たちに怒りの矛先が向かなければ怖くない。そう考えている不気味な支配者たちの像をイメージしてしまう。

市民が権利を勝ち取り民主主義が採用されれば、福祉国家となり、今のような税率は必ずしも維持できなくなるのではないか。「未来の香港人のために」と命がけで闘う若者たちの隣には、物言わぬ権力者が潜んでいるはずだ。

2020年の香港情勢を予測することは難しい。抗議活動の勢いを見る限り、徐々に収束へと向かうのではないか、と感じている。

「結局何も変わらなかった」「闘いは無意味だった」と冷めた見方をする向きもあるだろう。

最前線の抗議者はかみしめるように語っていた。

「われわれの暴力は必ずしも許されないだろう。しかし、デモをきっかけに、今まで政治に無関係だった多くの香港人が、歴史上初めて自分たちの置かれた政治的状況について深く考え、未来を見据えて議論を始める入り口に立ったと思う」

頻繁に衝突が起こる香港北西部元朗 - 撮影=筆者

■デモはこれからどこへ向かうのか

このままデモは収束するのだろうか? 彼らに問い掛けても、皆「分からない」と口にした。

「これまでと同じ闘い方では状況は変わらない。運動のコンテンツは正直に言うと飽和状態です。次なる方法をおのおのが模索しSNSで議論し道筋を付けていく。そのやり方は続けていく」

目に見えて弱体化した勇武派が目指す先はどこか?

われわれはまた日本の過去の記憶から連想してしまう。一部の先鋭化した若者がテロリズムに走るのでは?

インタビューに応じた抗議者たちは、最前線だけが闘いではなく、役割は状況に応じて変化する、という。ある者はポスターを作り、別な者はインターネットに記事を書く。密室で向き合った勇武派男性の言葉が印象に残っている。

「周庭(アグネス・チョウ)さんの発言が最近おかしくなっている」

とっさに仲間割れを疑ったが趣旨はこうだ。

「彼女は外国への発信力が強い。世界の民主主義国では、勇武派の暴力への懸念が増しています。

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