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「日本が最も親中」と肩を落とす香港デモ抗議者

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2019年3月から続いている香港のデモ。6月9日には主催者発表で約100万人が参加した大規模デモへと発展した。その勢いは衰えておらず、12月のデモには約80万人が参加した。抗議者たちはいま何を考えているのか。このデモは今後どこに向かうのか。写真家の初沢亜利氏が現地で声を聞いた――。 12月8日、日没後も続いたデモ行進 - 撮影=筆者

■デモの資金はどこから出ているのか

12月19日、香港警察はデモ活動を支援するため、クラウドファンディングで資金を募っていた非営利組織「星火同盟」の4人を逮捕し、集められた約10億円を凍結した。

香港の知人によると、星火だけでなく他の小規模な抗議者支援グループも12月に入り次々と運営休止になっているようだ。香港理工大学で多数の抗議者が逮捕され、抗議活動が弱体化した、と言われる中、彼らへの資金を遮断することで、抗議デモを根絶する狙いがうかがえる。

半年以上続く香港デモのニュースを見る度に、「活動を支える資金はどこから出ているのか?」と疑問をもつ人は多いはずだ。

親中派香港人が好む考えは、中国共産党を潰すための拠点としてアメリカが香港を利用し、デモ参加者にお金を流している、という類いの話。党派を問わず香港人がよく口にするのは、中国国内の反習近平派からの金の流れだ。香港の民主化を応援する台湾人が、金を渡している、という説もしばしば耳にする。

実態は全く分からない。だからこそ陰謀論が渦巻くのだ。そんな中で1つだけ確かなことがある。「金を出した」と認める人たちの話だ。9月、12月と香港で多くの民主派市民に会ったが、半年間で10万円以上クラウドファンディングで寄付した、と話す人が大勢いた。就職したての20代前半でさえ、月に1万円は出す、と話してくれた。

「最前線には行けないが、せめて怪我をした抗議者の治療費くらいはカンパしたい」
「逮捕された者の弁護士費用の足しにして欲しい」

今回凍結された10億円は、1人1人の思いが集約された資金ではないのか。

■4カ月ぶりの合法デモは平和的だった

12月7日からの10日間、2カ月半ぶりに香港を訪れ、デモに参加する抗議者や市民の姿を取材した。

入国の翌8日は、6月9日の100万人デモから半年を迎える週末で、80万人が香港島を東から西へと練り歩いた。

約4カ月ぶりに香港警察の許可が下りた民陣(民間人権陣線)主催のデモ行進だったこともあり、平和的な市民が数多く参加した。

午後3時にスタート地点、銅鑼湾(コーズウェイベイ)に集まった人たちは緊張に包まれていた。警察はこれまで幾度も終了時間を前倒しして、「この場にいる者は違法である」と理不尽な逮捕を繰り返してきた。

この日も夜10時まで許可が下りていたが、誰も警察を信用していなかった。若い抗議者らは、秘匿性の高いSNSテレグラム内で「何時に短縮されるか」を巡り投票を行っていた。4時、6時を予想する投票が多かったようだ。

結果として、その日は抗議者と警察の激しい衝突はなく、おおむね平和に1日が終わった。理由は幾つか考えられた。11月中旬、香港理工大学での抗議者による籠城で、多くの若者が逮捕され、前線に出る要員が大幅に不足したこと。この日のデモを主催した民陣と警察の交渉がギリギリのところで折り合いが付いたこと。

11月24日の区議会選挙での民主派圧勝を受け、警察側が市民の声をある程度尊重した可能性もある。11月19日に香港警察トップがより強硬と言われる人に交代したことで、抗議者側が警察の出方を慎重に見極めた、という見方もできた。

抗議者と見物人 - 撮影=筆者

■民主主義のために闘った半年間

週が明け、10人を超える若い抗議者にインタビューを行った。彼らの抗議活動への意欲は一様にトーンダウンしていた。第一に、皆疲れ切っていた。現場に出る回数は減り「今後の人生についても考え始めている」と口にする者が増えた。学業、仕事、余暇を犠牲にして、逮捕や負傷、命の危険も顧みず闘った半年だった。

香港にこれまで存在した「自由」と「法の支配」が脅かされるのであれば、「民主主義」を手に入れるしかない。

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