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今さら聞けない保険の常識 森永卓郎が語るムダのない保険選び!

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ターニングポイントは「出産」

小口:生命保険には「定期保険」「終身保険」「医療保険」などあるんですが、これはほんの一部。本当にたくさんの種類があるんですけれども、保険は本当に必要なのかというのが、今日のテーマじゃないですか。もうズバリ聞きます!本当に保険というのは、私たちに必要なんですか?

森永:これは種類によって違うんですけども。まず生命保険ですが、独身で守るべき家族がいない人の場合は、死亡保障はいらない。ちょっとでいいと私は思います。

小口:でも病気やケガへの備えは?

森永:必要です。なんで必要かっていうとですね、基本的な医療費っていうのは、健康保険で賄われるんです。高額な医療費がかかっても、一定限度を超えた分は保険で全部面倒をみてくれるので、医療費がかからないようにも思えるんですが・・・実は、保険が適用されない部分っていうのもあるんですね。例えば、入院した時に大部屋に入っていればいいんですけども、個室に入りたいっていうと、差額のベッド代をとられるわけですよ。それは保険からはおりないので、自腹で払わなきゃいけない。例えば、個室に入ると1日で7000円とか1万円とか2万円とか取られていく。長期入院するとすごい金額になっちゃう。

仲俣:そうですねー。

森永:だからそのために保険がいる。あと「保険外治療」っていうのがあってですね、高度医療をする時に、保険治療が認められていない先端医療みたいなのがあるんですね。特に「がん」にかかったような時は、保険の範囲内で我慢しているという選択もあるんですけど、先端医療を受けてちょっとでも自分の命が助かる方法をチャレンジしたいという人は、すごいお金がかかるわけです。

小口:何百万とか?

森永:あっという間になくなります!下手すると何千万円かかります。だからそのためにも「入院保険」とか「がん保険」という「医療保険」というのは、普通の人にも必要になってくるんですよ。その他に、最近でてきたんですけど「介護保険」ていうのもあるんですね。これは自分の親を介護しなきゃいけない。でも、政府のやっている介護保険に入っているじゃないかって思いますよね。実はあれ、本当に必要最低限しか面倒見てもらえないんです。ちょっと自分の経験を言って申し訳ないですけど、うちの親を介護しなきゃいけない状態になって、政府の介護保険の適用がなされる老人保健施設に入ったんですけど、介護保険の給付を受けた上で、自己負担が月30万円。

仲俣:月30万円!?

小口:それ500平米みたいな部屋がもらえるってわけじゃないですよね?

森永:いやいやいや(笑)一応ですね、個室ではあったんですけど、8畳ぐらいの小さな部屋で、介護用ベッドとか色々な機器が入るので、スペースはそんなに広くないんです。東京だと(自己負担が)40万とか50万っていうのが普通にありますし。でもね、例えば30万でおさまったとしても、毎月ですよ!年360万なんて、普通のサラリーマンは払えないので、そういう備えをしておくっていうのも必要なんです。

小口:だって今、給料だって上がらないから。30万円払っちゃったらなんにも残らないっていうね。

森永:そういう事故が起こらないとしても、結婚している人に起こるのは「子供が生まれる」。で、子供が生まれると「学費」がかかる。

小口:なかまったーも学費がかかってる真っ最中だもんね。

仲俣:はい、そうですね。

森永:私立にいれると中学からかかるんですけど、高校・大学はすごくお金がかかるんです。ざっくり言うと、高校入る時の入学金と最初の授業料の納付額って、私立だと少なくとも100万円ちょっとですよね。大学に入る時も100万以上かかります。だけどね、突然100万円を払いなさいって言っても、なかなかキャッシュが用意できないっていう場合もある。その時のために「学資保険」っていうのがあるので、積み立てておく。

小口:これは純粋に、子供が生まれた時からコツコツ積み立てて行った貯金を、大学の時に充てるというものなんですか?運用はされるんですか?

森永:運用はされます、もちろん。ただ一番大きいのは、定期的に貯めてくれるっていう機能で。まあ、高校入って、大学入ってっていうのはわかっているんですけど、人間っていうのは宿題を計画的にやる子がいないのと一緒で“なんとかなるだろう”って思っていると、いざ入学の時はなんともなかったみたいなね。色々出費はかさむので、計画的に貯蓄をするっていう意味での学資保険は必要だと私は思います。

小口:これは元本を割っちゃうってことはないんですか?

森永:学資保険は元本を割るってことはないですね。保険会社はもちろん、郵便局でもやってますし。銀行でも一部扱っているんじゃないかな。だから、簡単に入れます。

小口:子供ができたお父さん、お母さんっていうのは保険っていうのを一番考えたほうがいいと?

森永:そうなんです。だから「死亡保障」は守るべき家族がいる人にとっては必要なんです。なぜかっていうと、一家の大黒柱が突然死んでしまうと、残された家族が困るんですね。ただ、あんまり莫大な金額を考える必要はないんです。なぜかっていうと、厚生年金には「遺族年金制度」っていうのがあって、“お父さんが突然死んじゃった”という場合でも、残された家族には遺族年金というのが出るので。計算は面倒臭いんですが、ざっくりいうと毎月10万円ちょっとはでます。

小口:毎月でるんですか~!

森永:そこそこもらえるので、そんなに巨額の生命保険の死亡保障をかけておく必要はないと思います。もう1つ重要なことはなにかっていうと、生命保険の死亡保障っていうのは“年をとればとるほど必要額が減っていく”っていうことなんですよ。例えば、子供が小学生とか中学生とか小さいうちは、長い期間をそのお金(保険)で育てなきゃいけないんですけど。なかまったーぐらいまで育っちゃえば、あと2、3年学費が出ればそれでいいわけですよね。だから、小さい子供を抱えている時よりも、子供が大きくなった時のほうが必要保障額は下がるんですけど、みんな一旦入ると(掛け金)が高いままでひっぱっちゃうので生活が苦しくなる。だから、中高年になったら、死亡保障を絞って、むしろ入院の保険とかにウエイトを移したほうが私はいいと思いますけどね。

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