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【ニトリ】、米国進出のアキホームがひっそり閉店!残りは2店舗のみで米国から撤退も?


■米国小売業界にとって2019年はチェーンストアを中心に大量閉店が目立った。調査会社のコアサイト・リサーチによると、これまでに発表されたアメリカ国内の閉鎖店舗数はトータルで9,300店を上ったのだ。

昨年1年間で閉鎖となった5,864店を超え、約60%も増えたことになる。店舗閉鎖8,139店となった2017年をはるかに凌ぐペースで大量閉店が起きたのだ。

大量閉店のニュースに隠れて、ひっそりと店をスクラップしている日本の小売企業がある。

6年前にアメリカに進出したインテリア小売業大手のニトリだ。

ニトリは2012年にニトリUSA(Nitori USA,Inc.)を設立。翌年10月にはロサンゼルス郊外でオレンジ郡のタスティン市とフルトン市に創業者の似鳥昭雄氏の名前からとった「アキホーム(Aki-Home)」をそれぞれオープンした。

ディストリクト・アット・タスティン・レガシーSC(District at Tustin Legacy)のアキホームは3万平方フィート(840坪)。アメリッジ・ハイツ・タウンセンターSC(Amerige Heighs Town Center)のアキホーム・フルトン店は2万平方フィート(560坪)だ。

アメリカ国内に1,000店舗展開を目指し2014年4月には日本人も多く住むトーレンス地区に2万平方フィートの3号店をオープンした。同じ年にアキホームはファンタナ地区やチノ地区にもオープンし、ロサンゼルス郊外に5店舗を展開した。

それから4年後となる2018年5月にはロサンゼルス・ダウンタウンから東に65キロメートルにあるオンタリオミルズにこれまでで最大となる5万平方フィート(1,400坪)のアキホームをオープン。

アキホームは6店舗となったものの昨年末から今年の初めにかけてトーレンス店、フルトン店、チノ店、フォンタナ店の4店を閉店したのだ。結局残っているアキホームはタスティン店とオンタリオミルズ店の2店舗のみとなった。

ニトリUSAはアキホームの閉店理由については詳細を明かしていない。ただアキホームは2013年のオープン当初から明らかに集客に苦労しており、どのお店でも値引き販売を繰り返していた。

最近ではアマゾン・エフェクトで売り場にさらに客が来なくなり、常態化したセールも効かずアキホームの赤字が拡大していったと推測される。

アキホーム2店舗のみで瀬戸際に追い込まれたニトリUSAは2020年以降、アメリカで逆転できるのだろうか?

2013年10月23日 - 【ニトリ】、アキホーム初進出!後藤のファーストインプレッションですが、ご免なさい?

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。後藤のアキホームの印象は「挑戦している日本企業に対して厳しいことを言って申し訳ありません。似鳥昭雄さん、ごめんなさい」です。米国市場に挑戦する似鳥さんを批判したくありません。したがって最大限に配慮しオブラートに包んだ言葉を使ったのです。当時の本音は「これまでアメリカに出店した日本のチェーンストアと同じ展開になる」でした。「派手にオープン、ひっそり閉店(撤退)」です。

似鳥さんもオープン当初、インタビューで「目標は米国に1,000店舗展開」とぶちあげていました。日本の小売企業の多くがアメリカに進出して失敗する大きな理由は事前にアメリカのマーケットを徹底して研究していないことです。後藤はクライアントとNDA(秘密保持契約書)を結んでいるため企業名はだせませんが、ニトリさんより収益・店舗数で大手となるチェーンストア企業を数社、コンサルティングしています。後藤は米国進出を計画する小売企業にアドバイスを行っています。

14年6月4日 - 【定点観測】、近所にウォルマート・スーパーセンター、隣にアキホームは最高の視察先?

⇒勉強している彼らでさえ後藤からすると米国マーケットの理解は不十分だと言えます。また日本で成功しているからアメリカでも上手くいくという思い込みがあります。これがバイアスとなり米国市場の理解を歪ませているのです。

ニトリはアメリカに毎年、1,000人以上の社員を送り込んで視察をおこなっているようです。ここにも大きな問題点が潜んでいます。数百人規模の視察は売り場で商品を研究させることになり、買い物のパーソナリゼーションのリサーチは疎かになります。問題は創業者の昭雄さんにあります。ダイヤモンド・チェーンストアの記事に「飛躍的に寡占化!似鳥昭雄が語った、10年後のニトリ」があります。

「お客さまは何に集まるかというと商品。商品の魅力は安さ、品質、機能、コーディネート。それがないと生き残っていけない」と話しています。これが古い価値観。モノがない時代に育った方の考え方で今(これから)の考え方ではありません。商品以上に重要なのはアメリカでは利便性であり手軽さです。商品にふれることのできないのに多くがアマゾンで買い物している理由からも明らかでしょう。

チェーンストア理論が古いなと思われる方は下の記事を読んで参考にしてください。

19年11月20日 - 【流通視察】、小グループ化のススメ!体験型にシフトするティッピング・ポイントとは?

19年11月21日 - 【米国流通視察】、今までになく講師役が重要!アップデートをフォローして仕込みまで?

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