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米ボーイングCEO辞任、737MAX問題で引責 株価上昇


[23日 ロイター] - 米航空機大手ボーイング<BA.N>は23日、デニス・ミューレンバーグ最高経営責任者(CEO)の辞任を発表した。2件の墜落事故を起こした主力旅客機「737MAX」の運航停止を巡る混乱を収拾できず、航空当局の信頼も損ねた責任を取る。

来年1月13日付でデービッド・カルホーン会長がCEO兼社長に就任する。それまではグレッグ・スミス最高財務責任者(CFO)が暫定CEOを務める。

ボーイングは声明で「規制当局、およびすべてのステークホルダーとの関係を修復する中、信頼回復に向けリーダーシップの交代が必要だと取締役会は判断した」とした。

同社の幹部は、取締役会が週末に協議を開き、22日の電話会議でミューレンバーグ氏に退任を迫ることを決めたと明らかにした。

同氏からコメントは得られていない。

ボーイングの株価は3月以降20%を超えて下落したが、この日の取引は2.9%高で終了した。

計346人が死亡した2件の墜落事故を受け、737MAXは3月以降、運航停止となっており、ボーイングは再開の承認を得るため、米国や海外の規制当局との関係修復に取り組んできた。

ただ、同社は今月、年内の運航再開を断念したと認め、同機の生産を来年1月に一時停止すると発表した。[nL4N28Q4LD]

エコノミストは、737MAXの生産停止によって米成長率が0.5%ポイント押し下げられると試算する。

先週は737MAXの生産一時停止計画の発表に加え、信用格付引き下げ、同社宇宙船「スターライナー」の飛行試験失敗など、ボーイングを巡る悪いニュースが相次いだ。[nL4N28T0IX][nL4N28X0BG]

さらに、米連邦航空局(FAA)はボーイングが運航再開の時期を予想することで当局に圧力をかけたも同然と批判している。

ボーイングの証券当局への届け出によると、ミューレンバーグ氏は退職金として3900万ドル近くを受け取る権利がある可能性がある。ボーイングはこれについてコメントを控えた。

同社は先月、ミューレンバーグ氏が2019年分の賞与などの受け取りを辞退したと明らかにしている。

同氏は2015年にCEOに就任。34年にわたるボーイングでのキャリアの中で737MAX問題が最大の試練となっていた。

米下院運輸委員会のピーター・ディファジオ委員長は「ミューレンバーグ氏解任の機は熟しきっていた」とし、ボーイングの決定を支持。「同氏の下、長年高い評価を得てきたボーイングは安全よりも利益を優先する多くの壊滅的な決定を下した」と述べた。

ティール・グループの航空宇宙アナリスト、リチャード・アボウラフィア氏はカルホーン氏のCEO就任について「短期的な安定」をもたらすと評価しつつも、長期的にボーイングに必要なツールキットを提供することには懐疑的な見方を示した。

*内容を追加しました。

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