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あいちトリエンナーレを県知事が回顧「津田監督は猛省を」

「いま振り返っても中止決定は正しかったと思っています」

 12月16日、本誌取材にこう語ったのは愛知県の大村秀章知事(59)。8月1日から10月14日まで開催された国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」では実行委員会の会長を務めた。

 問題となったのは、全体で106あった企画展のひとつ『表現の不自由展・その後』(以下「不自由展」)だ。特に問題視されたのは、「平和の少女像(慰安婦像)」と「昭和天皇の肖像コラージュを燃やす映像作品」で、展示中止を訴える電話、メール、ファクスの総攻撃を受け、「不自由展」は中止に追い込まれた。

「8月2日の午前中に、京都アニメーションの放火を想像させるような『ガソリン携行缶を持ってお邪魔しますんで』というファクスが来た。不自由展実行委員会の方々は続行を主張されましたが、私と芸術監督を務める津田大介さんとで話し合い、安全・安心を確保するため、緊急避難的措置で中止としました」(大村知事、以下同)

 その後、検証委員会の提言を受け、「不自由展」は最後の1週間だけ再開された。

 この問題では、河村たかし名古屋市長とのバトルも注目された。

「河村市長は内容がけしからんから中止しろと主張された。しかし、権力者である市長が表現の内容についていい悪いと言うのは、憲法で保障された表現の自由を侵す問題です。

 その後、河村市長は『憲法の問題ではない』と言い方を変えた。『内容を聞いていない自分は騙された、大村が勝手にやった』と言っています。でも、それは事実ではない。事実と違うことまで言って人を貶めるなんて、許せないと思います」

 一体どういうことなのか。

「作品の中身については、これまでのトリエンナーレと同様、『芸術監督が決める。事務局としては立ち入らない』と、名古屋市に事前に説明しています。河村市長も聞いているはずです」

 文化庁は10月24日、「手続きに瑕疵(かし=ミスのこと)があった」という理由で、7800万円の補助金全額の交付を取り消した。

「行政手続き上、我々には一切瑕疵はない。いま不服申出をしていますが、取り消しが覆らなければ、来年3月末までに国を提訴します。文化庁の役人の方々も困っておられるんじゃないですか」

 芸術監督を務めた津田監督に対しても、こう苦言を呈する。

「昭和天皇の映像作品については、うちの事務局職員が見たのが7月30日。31日に内覧会で8月1日から展示。これは我々に知らせずに勝手に持ち込んだのに等しいので、津田監督には大いに反省してもらわないといかんと思います。

 本来ならば、作品の中身については、事務局とキュレーター、アーティストと芸術監督の4者で詰めていくはずなのに、事務局の担当者が入る余地がなかった。津田さんが意図的にそうされたと言われても仕方がない。そこは津田さんに反省してもらわないと」

 12月18日、検証委員会は最終報告をまとめ、「展示を否定する理由はない」としながらも、「運営体制や展示方法に問題があった」と総括。津田氏については「ジャーナリストとしての個人的野心を優先させた」と指摘している。

 一方の津田氏は「僕だけを責任追及することに終始している」などと反論。どうやら、騒動は年を越しそうだ。

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