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「日本が礼儀正しくなった!」日韓首脳会談での成果を確信した韓国

12月16日、3年半ぶりに局長級対話が開催されました。当初、この会議で韓国のグループA(ホワイト国)復帰が決まると報道されてましたが、予想通りそうはならず。さぞかし落胆の報道が溢れると思いきや、全くそういう報道がありません。

■「日本が礼儀正しくなった!」 大喜びする韓国

韓国の新聞もテレビも取り上げるのは、会議室の状況とか「水だけじゃなく、コーヒーも揃ってる!」って、そんな話ばっかりです。

「ホコリが溜まった倉庫→特別会議室…5カ月前とすっかり変わった日本の儀典」中央日報

同じ韓日間協議だったが雰囲気は全く異なっていた。韓国産業通商資源部と日本経済産業省間の協議のことだ。今年7月に東京で開かれた韓日実務協議と、16日に東京で開かれた両国局長級対話の雰囲気の違いを比較してみたい。

形式を重視する日本の特性上、首脳会談まであと10日も残っていない状態でこのような変化を見せたことは意味がないわけではないとの分析が出ている。

https://japanese.joins.com/JArticle/260587

日本が重視する「形式」と韓国の考える「形式」が、全く違いますね。

日本が重視する「形式」とは、「ちゃんと書類が揃ってるかな」とか「日付に矛盾はないかな」とか、そういう手続き上の「形式」であって、部屋の隅に椅子が積んであるかどうかとか、水だのコーヒーだのがあるかとか、そういう韓国が重視する「形式」とは違うものです。と言うか、それは日本じゃ「形式」とは言いませんね。なんて言うのかな? ちょっと思いつきませんけど。

そもそも前回行われたのは、臨時に行われた「課長級説明会」です。今回は本来定例で行われるはずの「局長級対話」です。おのずと会議室のグレードが変わるのは当然です。

飲み物については、前回は2時間程度で終わるかと思ったら、5時間も掛かって、水無しで大変だったんでしょう。今回は予定では午前10時から午後5時までと長丁場を覚悟してましたから、飲み物を用意したわけです。経験に学びましたね。しかもさらに3時間も伸びて合計10時間に及んだわけですから、担当者はホントにお疲れさまでした。

■日本側の要求を全て飲ませた10時間

さて、発表されたニュースリリースを見ると、日本側が韓国側に全ての要求を飲ませるために頑張ったことがよくわかります。

1 発表内容を同じにし、それ以外の発言を封じる
日韓双方の発表内容を見てみましょう。

「第7回輸出管理政策対話を開催しました」経済産業省(2019.12.16)

12月16日、経済産業省において、韓国産業通商資源部との間で、第7回輸出管理政策対話を開催しました。

https://www.meti.go.jp/press/2019/12/20191216007/20191216007.html
「(参考資料)第7回韓 - 日輸出管理政策対話の開催結果」韓国産業通商資源部

http://www.motie.go.kr/motie/ne/presse/press2/bbs/bbsView.do?bbs_seq_n=162468&bbs_cd_n=81&currentPage=1

前回の「課長級説明会」では会議後に、政府高官同士の言った言わないが起きまして、双方が非難する結果になったんですが、今回は発表内容が全く同じになり、「言った言わない」が一切起きませんでした。

これは安倍首相を待ち伏せて、勝手に写真を撮ったりした韓国側としては、凄い姿勢の変化です。

2「輸出管理」以外の言葉を使わせない
韓国側はこれまで頑なに「輸出規制」と言う言葉を使ってきました。韓国メディアに至っては「経済報復」とまで書いてる報道もあったんですが、今回の発表には徹頭徹尾「輸出管理」という言葉しか使わせていません。

3 輸出管理制度に懸念があることを認めさせる
韓国側はキャッチオール制度について、問題は無いとしてきましたが、今回の合意事項で「懸念がある」ことを認めました。まぁ、ここは「両国」となってますから、日本としてはちょっと妥協した点です。とはいえ、「対話継続」という結果しか出さなかったんですから、日本側の完勝と言っていいでしょう。

本来、日本は許可を与える側ですから、「ガタガタ言うなら許可できないが、それでいいのか」って言ってしまえるので、韓国側が全面的に引くのは、当たり前と言えば当たり前です。

■「日韓首脳会談で成果発表」

韓国側は「日本が礼儀正しくなって、和解を求めている」という立場ですから、12月24日に予定されている日韓首脳会談で、当然輸出管理の厳格化解除といった成果が出てくると考えています。

「「立派な会議室」「コーヒーも用意された」 3年半ぶり政策対話、韓国メディア「待遇」に一安心」

ソウル新聞は、
「特に日本の代表団は、韓国代表団が会議場に着席した後、席に座るなど終始丁寧な態度を見せた」
とも指摘。

同紙はこの日の社説で、首脳会談の場で「進展した成果をなすのが望ましい」と訴えている。

https://www.j-cast.com/2019/12/17375344.html?p=all

どっちが先に座ったかどうかなんて、どうでもいい気がしますが、韓国側の感性では「成果が出ている証拠」になってしまうんですね。

「10時間のマラソン対話の翌日…日本メディア「輸出規制すぐには撤回されない」」中央日報

ホワイト国からの除外に先立ち7月初めに日本側が実施したフッ化水素など半導体関連3品目の輸出手続き強化措置については「ホワイト国問題と比べると解決しやすい」という指摘が出ている。

首脳会談まで時間が迫っているだけに、両国政府は事前接触でこの3品目の輸出規制問題をどう解決するかに議論を集中する可能性がある。

https://japanese.joins.com/JArticle/260609/

中央日報は「グループA復帰」は難しくても、半導体関連3品目は「通達」で実行できるため、日韓首脳会談で結果が出せるという立場です。「輸出管理制度に懸念がある」という結論になったのに、その辺のことを丸ごとすっ飛ばして、「手続きの簡便なところから首脳会談までにまとめろ」と言ってる辺り、何もわかってません。

タイトルで「すぐに撤回されない」となってるのに、この結論です。

12月24日の日韓首脳会談で、文大統領側が、何か劇的な材料でも提示する可能性があるんでしょうか。できるなら、とっくにやってる気もしますが。

■超特急で法案を提出した文国会議長

そんな中、例の「天皇は戦犯の息子」発言で物議をかもした文国会議長が、募集工(徴用工)問題解決を目的とした財団設立法案を提出しました。

「韓国、元徴用工救済“噴飯法案”の中身」

元徴用工が「慰謝料」を受け取るかは自由なため、拒否した場合、日本企業への裁判や請求は続くことになる。徴用工問題の抜本的解決にはつながらない。

韓国側でも、文大統領が陣取る大統領府(青瓦台)では、文議長の法案には直接関与しない姿勢を示している。

https://www.zakzak.co.jp/soc/news/191217/for1912170004-n1.html

早ければ、17日か18日に発議されるそうで、まさに超特急の法案化であります。この早さはどう考えても、日韓首脳会談での交渉材料にする腹積もりでしょう。

内容も内容ですが、問題は、文大統領がこの件について、何も発言していないことです。後々、元募集工の人から猛反対にあって撤回されても、文国会議長の責任として、片付けられる未来しか見えません。どう考えても、最後に文国会議長はトカゲの尻尾切りにあいますよね。

こんなものが取引材料として成り立つと、本気で思っているんでしょうか。韓国マスコミでは、相変わらず「不買運動で大打撃を受けた日本が、韓国との和解のタイミングを探ってる」という報道が続いており、「礼儀正しくなった日本」なら、この程度の案でなんとかなると考えているのかもしれません。

 24日の首脳会談までに何が飛び出すのか、目が離せない展開になってきました。

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