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【読書感想】開業から3年以内に8割が潰れるラーメン屋を失敗を重ねながら10年も続けてきたプロレスラーが伝える「してはいけない」逆説ビジネス学

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開業から3年以内に8割が潰れるラーメン屋を失敗を重ねながら10年も続けてきたプロレスラーが伝える「してはいけない」逆説ビジネス学
作者:川田 利明
出版社/メーカー: ワニブックス
発売日: 2019/09/25
メディア: 単行本(ソフトカバー)

Kindle版もあります。

開業から3年以内に8割が潰れるラーメン屋を失敗を重ねながら10年も続けてきたプロレスラーが伝える 「してはいけない」逆説ビジネス学
作者:川田 利明
出版社/メーカー: ワニブックス
発売日: 2019/12/10
メディア: Kindle版

内容紹介
脱サラをしてラーメン店を開こうとする人は後を絶たず、年間の出店数は3000店を超えるというデータがあります。それだけ競争が激しい世界で、新規オープンから3年以内潰れるお店は8割にも達すると言われています。

本書はさまざなま失敗を重ねながら、今年(2019年)で10年目を迎えた『麺ジャラスK』の店主であり、プロレスラーの川田利明さんが、現役時代に購入したベンツを売り払ってわかった〝俺だけの教訓〟を余すことなく披露。成功のための「してはいけない」逆説ビジネス学を辛口で伝えます。

「しょっぱなからこんなことを書くのもなんだけど、この本を読んで〝こんなに大変なら、やっぱりラーメン屋になるのはやめよう〟と思ってくれる人がいてくれたほうが、俺はいいと実は思っている。こんなに成功する確率が低いビジネスに、人生を賭けてチャレンジするなんて、本当に無謀なこと。チャレンジというより、これはもうギャンブルだからね」(著者より)

第1章 「デンジャラスK」が「麺ジャラスK」に“転職"した理由
第2章 ラーメン屋は四天王プロレスばりに過酷な世界だった!
第3章 そして、俺はベンツを3台、スープに溶かした……
第4章 個人経営店の難敵! ラベリング効果と大手チェーン店の奇策
第5章 それでもラーメン屋をやりたい人に教える『俺だけの王道』辛口10箇条!

 プロレスラー・川田利明さんのラーメン店『麺ジャラスK』、もう開店から10年経つんですね(2019年現在)。
 川田さんがラーメン店をはじめると最初に聞いたときには、ああ、有名人の名義貸しビジネスなんだろうな、と思ったのですが、本人が毎日店でラーメンをつくり、接客もされているのです。
 
 この本、川田さんがラーメン店をはじめてからの激闘が記されているのですが、飲食店ビジネス、とくにラーメン店の経営って、こんなに厳しいのか、と驚いてしまいました。

 川田さんのような有名人でも、経営はけっして順調ではなかったのです。
 それどころか、愛車のベンツを3台も売り、ワガママな客に振り回されながら、意地で10年続けてきた、という感じなのです。
 
 僕はこれを読んで、「いくら素人料理が得意でも、商売としてやるのは全然違うものなんだな」と痛感させられました。

 店を経営して、利益をあげていくには、コスト意識というのがものすごく大事なのです。
 お金と時間をかければ、美味しいものはつくれるけれど、それでは店をずっと続けていくことは難しい。

 だからといって、あまりにも質が低いとどうしようもない。
 川田さんの場合は、「もうちょっと手を抜く、あるいは、質を落としてコストを下げても良いのでは」と思ったのですが、そこで妥協できないところが、川田さんらしくもあります。
 
 この本、基本的には「失敗談」なんですよ。
 プロレスの世界から、料理好きを活かそうと飲食店経営を志した川田さんが、ラーメン店を選んだのは、借りることにした店舗がもともとラーメン店だったからだそうです。
 そこがもともと焼鳥屋だったら、俺は焼鳥屋になっていた、と仰っています。

 ラーメン店の開店には、初期投資として、どのくらいのお金がかかるのか?

 居抜きであろうがなかろうが、ラーメン屋を開業しようとしたら、少なくとも1000万円は開業資金を用意しておかないと、たぶんすぐに足りなくなるだろう。これも最低限、頭に入れておいたほうがいい。

 そして、俺には経営の知識もノウハウもなかったから、あっちに支払い、こっちに支払い、とやっていくうちに、気がついたら1000万円はすぐ消えてしまっていた。資金だけではなく、頭もショートしてしまった。

 これだけお金をかけても、このお店の主力商品となるのは一杯数百円のラーメン。原価率を無視して考えても、1000万円を回収するには、毎日、どれだけラーメンを売ればいいのか? いや、「回収するなんて、絶対に無理じゃないか」と、絶望に似た感情を抱いてしまったことを覚えている。

 最初はなんにもわからなかったから、業者の人にいろいろとお願いしたんだけど、向こうも商売だから「これは絶対に必要です」「念のため、あれも買っておいたほうがいいですよ」とどんどん勧めてくる。

 プロが言うんだから間違いないな、と言われるがままに買ってしまったけれど、あとになって思えば「あんなものは買う必要なんてなかったじゃないか!」と思うようなものもたくさんあったし、もっと安く買えたじゃないか、と憤ることも多かった。

 初心者だから知らなくて当然、というのは甘すぎる。開業前のマイナスを少しでも減らすためにも、そのあたりのリサーチは徹底的にやるべきだと思う。

 ここまで読んで、「俺は大丈夫だ」と思っている人がいちばん危険だ、ということも付け加えておきたい。

 この本によると、店のエアコンと券売機に、それぞれ100万円くらいかかった、とのことでした。
 しかも、初期投資だけで支出が終わるわけではなくて、開店後も運転資金がどんどん出ていくのです。材料費や家賃、電気代はもちろん、食洗器や冷蔵庫などの機材の「保守料」や駐車場代まで。

 僕などは、「東京ではラーメンが1杯1000円もする、高い!」と思ってしまうのですが、経営側からすれば、原価やコスト抜きでも、開店資金を回収するだけで、1杯1000円でも、1万杯もラーメンを売らなければならないのです。
 これはしんどいよなあ。

 そして、信じられないような「お客さん」がやってくることもあるそうです。
 『麺ジャラスK』では、「必ず最初にラーメンを人数分、注文してください」というルールがつくられています。

 こういう「ハウスルール」的なものがある店って、めんどくさい感じがして、僕は苦手なのですが、そういうルールができるのにも、それなりの理由があるのです。

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