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「大学関係者との価値観の共有、時間的に足りなかった」大学入試共通テストの記述式導入見送りで萩生田文科相



 萩生田光一文部科学大臣は17日の記者会見で、来年度から始まる大学入試共通テストに導入される予定だった国語・数学記述式問題について、英語の民間試験に続いて見送ることを表明した。

 判断の理由について萩生田大臣は「特に国立を目指すみなさんは、自己採点によって二次試験の願書を提出しなくてはならない。この間、解答用紙を本人に戻すということも考えてみた。ただ、物理的に果たしてそういう時間が確保できるのか。そして返ってきた回答を見た受験生が疑義があった時にそれを問い合わせする窓口を作ってみようとも検討したが、やはりここまで受験生の不安が拡大する中、初めての試験なので、多くのみなさんが問い合わせしてくることになると思う。そうすると、システムとしては対応しきれないと判断したのが一番の要因。

また、採点の質については事業者との約束の中で、先方は“やる、やれる”ということを言っているので、それを評価をして入試センターも応札し、契約しているわけだから、そのことを今から否定することはできないと思う。だだ、国会での質疑にもあったように、現時点でどういう人が採点するのか説明してくれと言われても説明ができないのは先方も認めているところなので、これも不安解消の一つになっていないと判断をした。受験まで1年近くなったので、受験生のみなさんが落ち着いて目標に向かって準備していただくには、ギリギリのタイミングではないかと思って決断に至った」と説明。

 一方、記述式問題そのものについては、「今回の問題についてもそうだが、英語の中止以降、大学の皆さんの対応を見ていて、大学関係者のみなさんとの価値観の共有に、やや時間的に足りなかったと思っている。記述式が大事だとおっしゃっていただける各大学の先生方も大勢いらっしゃるが、自分たちの大学では問題は作らない、採点はしないというのは、ちょっと私個人は腑に落ちないところがあるので、この点は今後検討を加えた上で、ぜひ必要だと認めていただけるんだったら、例えばセンターの知見を使って、何種類か作問することは可能だということは確認できているので、問題は提供するので、採点は各大学でやっていただくことも、一つのツールとしては可能なんじゃないか。やっぱりこれを全て無くしてしまう方向ではなく、どうやったら試験の中に加えることができるのだろうか、どうやったらみなさんが公平に受験できるんだろうかということは、ちょっと時間を頂いて検討してみたい」とした。

 また、記者から歴代大臣の政治責任や文科省幹部の処分について問われると、「入試改革の議論が始まり、高大接続の様々な議論の中で、この英語4技能や記述式が必要だという判断をしたのは与党全体の考え方の中で行ってきたことで、その時々の大臣はその時々の環境の中でベストを尽くしてきたと思う。私が最終的な実施段階で大臣を拝命した、私の判断の中で、これ以上は前に進めない、公平性が保てないという判断をした。

過去の大臣の皆さんは実施段階じゃなかったわけだから、それはそれなりにきちんと責任を果たしていただいたと思う。誰か特定の人の責任でこういう事態が生じたのではなく、目指すべき理想と、きちんと評価するシステムの間に様々な齟齬が生じ、それを埋められる埋められなかったの現実だ。現時点では私が責任者だから、私の責任でしっかりこれを立て直していきたいと思っている」と話していた。(AbemaTV/『AbemaNews』より)

▶映像:記述式導入見送り 文科大臣会見

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