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ロバート秋山氏による「家出少女支援の活動」パロディ動画に市民団体が抗議した背景

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 先日亡くなった俳優の梅宮辰夫さんの訃報を伝える番組で、お笑いトリオ「ロバート」の秋山竜次氏の「体ものまね」の映像がさかんに流されている。

 生前の梅宮さんも高く評価していたというロバート・秋山氏。彼が様々な形の「お笑い」を追求する、意欲的で型破りな芸人であることには誰もが認めるところだろう。

 ところが筆者がかつて取材したことがある「子どもの貧困問題」の解消のため奔走する人々、「居場所をなくした少女たちの居場所づくり」に奔走する人々、または「少女たちを性暴力などから守る」活動に関わっている人たちなどの間で、このロバート・秋山氏の動画があまりにもひどいから削除してほしいという要望が上がり、ネット署名まで行われていることはあまり知られていない。

 筆者のところには、「子どもの貧困」に関心をもつ人たちのメーリングリストを通じて、この話が回ってきた。

 問題となったロバート秋山氏の動画を見た時に筆者の脳裡に真っ先に思い浮かんだのが、実際にそうした少女たちに街中で声をかけて暴力団などの手から守る活動に取り組んでいる人たちの顔だ。NPO「BONDプロジェクト」の橘ジュンさん、一般社団法人 女子高生サポートセンターColaboの仁藤夢乃さんたちである。

彼女たちは貧困や虐待などから逃れようと親元から逃げてくる少女たちに声をかけて助ける活動をしている。盛り場には暴力団や半グレ集団その他、犯罪に近い連中も少なくない。行き場を失って今夜眠る場所もない少女たちは簡単にそうした男たちの餌食になってしまう。どの人も真剣勝負で活動している。

 貧困、虐待、家庭の不和、性暴力、登校拒否・・・様々な問題が背景にある家出少女やそうした少女たちが性風俗店などで働かされる労働の実態。家出少女らに声をかけてそうした問題解決に取り組んでいる活動家たちがわずかな資金で長く続けている活動が、一見、安直に見えるパロディにされていた。

 ロバート秋山氏による問題の動画は、2017年度に制作・放映され、現在もYou tubeチャンネルで公開され、書籍として販売されている「ロバート秋山のクリエイターズ・ファイルNo.28 キヨちゃん先生が少女たちを救う!」だ。
https://creatorsfile.com/creators/28/

 ロバート秋山氏が「FPO法人 ガーベラ」の代表、清瀬まさ子(キヨちゃん先生)という役で家出などをした少女たちの声を聞くという設定の安っぽい動画である。

 これに対して、前月(11月)に実際にそうした活動を行っている活動家や大学の研究者らの呼びかけでネット上で署名集めが行われた。

 呼びかけ人になったのは宮本節子氏(ぱっぷす・スーパーバイザー)、中里見博氏(大阪電気通信大学教授)古橋綾氏(大学非常勤講師)の3氏である。

 以下、かなりの長文になるが、抗議文を引用したい。

「ロバート秋山のクリエイターズ・ファイルNo.28 キヨちゃん先生が少女たちを救う!」の内容に強く抗議し、動画削除・商品回収と謝罪を求めます

私たち呼びかけ人3人は現代日本の性暴力被害と加害の状況について深く関心を持っている者たちです。表記の動画を見、以下の理由により放置してはいけないと判断し、関係3社に対する抗議を広く呼びかけました。

私たちの呼びかけに賛同して下さった方たちのお名前を文末に添付いたします。署名してくださった方々は、10代の少女たちやさまざまな困難を抱えている女性たちなどを支援している団体、その当事者団体、およびそれらの活動を支持・支援している市民です。

2017年度に制作・放映され、現在もYou tubeチャンネルで公開され、書籍として販売されている「ロバート秋山のクリエイターズ・ファイルNo.28 キヨちゃん先生が少女たちを救う!」(Facebookの動画ではNo.25。以下、動画)の内容について強く抗議し、You tubeチャンネルおよび公式サイト等からの削除、動画が収録された商品の回収、公式サイトに謝罪文を掲載すること、再発防止のための具体的方策の検討とその開示を求めます。

当該動画で主人公となっている「キヨちゃん先生」のキャラクターやその「活動」は、10代の少女たちの支援をしている団体等がおこなっている活動の目的や意図を捻じ曲げてずらし、お笑いの「ネタ」として扱っています。家庭や学校に居場所を求められない10代の少女たちにとって、日本社会は安全なところでしょうか。

そうではないことを、あなたがたもご存知なはずです。それでもなんとか生きようともがいている少女たちの存在と、社会に溢れる暴力に抗しながら少女たちを支援する活動を、このようなかたちで笑いのネタにし、貶めるのは、少女たちおよび支援団体に対する許しがたい侮辱行為です。

さらに動画では、少女たちに親元に帰るよう説得したり(実際には虐待を受けていたり暴力的な家庭だったりし家に帰れる状況にない場合が多く、だからこそ居場所がない状態になっている)、「かっこいい男を探しに行こう」と少女たちに言ったり(実際にはそうした男性たちに搾取されたり暴力を受けたりする場合が非常に多い)しており、家出や性搾取の原因を少女たちだけに帰しています。

また、職場でトラブルに巻き込まれている少女に対し「会社を消す」ことを持ち掛け、ハッカーという役割の女性を協力者として登場させることで、支援団体が犯罪組織であるかのようなイメージを作り出しています。

相談者からお金を受け取っているとして少女たちと「理想的なギブ&テイク」の関係にあると終わり方も、お金のために運動をやっているという古典的な市民運動批判を上書きするものに他なりません。きわめて不正確で悪質なイメージ操作をしています。これらは、明らかに居場所のない少女たちの主体回復への活動に対する妨害行為です。

また、性暴力被害者支援をしている団体とつながる少女たちがこの動画を見て、自分や仲間たちの存在を侮辱されたと傷つき、憤っています。こんなことをする大人がいるから、子どもたちは助けを求めることもできなくなると悲しんでいます。この動画は、すでに大人たちによって被害を受け傷つけられた少女たちに対する二次加害行為です。

このような動画を視聴した人々の多くは、実際の少女たちやその支援団体をそこで描かれたようなものだと誤解し、そのような誤ったイメージを流布する危険性があります。そのことによって、少女たちの人生と私たちの支援活動がいっそう困難になり、また少女たちの被害を矮小化する社会的雰囲気が醸成されます。

そもそも、被害者やその支援団体をこのように茶化したり、笑いのネタにしていいんだというメッセージを人々の中に広めることになるでしょう。

このような動画が、大手書店サイトであるhontoの企画として堂々と制作され、流通していることに私たちは驚きを禁じえません。そして2年間ものあいだ、このような動画が放置されてきたことに対し、深い憤りを感じています。公共的な存在である企業は社会的な責任を負っています。そのような責任をきちんと果たすべきです。

 貧困や虐待など、様々な問題が複雑に絡み合う「家出少女らの支援活動」をロバート秋山氏がパロディ動画にしたような簡単な図式で描いてしまうことは支援する側から見れば、

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