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米中貿易交渉がようやく合意したが・・・

米通商代表部(USTR)によれば、米中貿易交渉が第1段階の大筋合意に達したということです。その合意内容とは、決して世界経済の減速懸念を大幅に和らげるものではありませんでした。

米国は対中制裁関税・第4弾(残りの1600億ドル分)を見送り、実施済みの追加関税については第4弾(9月に先行して発動した1100億ドル分)の関税率を15%から7.5%に引き下げるということです。第1弾~第3弾(2500億ドル分)の関税率は25%の水準を維持したままにするというのです。

その一方で、中国は対米輸入(農産品やサービスなど)を今後2年間で2000億ドル増やすということです。知的財産保護の強化、技術移転の強要禁止、金融市場の開放、人民元安誘導の抑制などについても対策を打ち出すということですが、今のところ具体策は何一つ表には出ていません。

第1段階の協議では、米大統領選が来年に迫っていることもあり、トランプ政権もある程度の妥協をして合意を急がざるをえない状況にありました(9月6日の記事参照)。しかし、トランプ大統領が再選すれば、第2段階以降の協議では合意のハードルをさらに上げて、中国に厳しい対応で臨むことは容易に想像できます。

米中が相互にかける関税の多くが残っているので、来年もその悪影響が継続することに変わりがありません。企業にとって貿易問題の不透明感が払しょくされたとはいえず、世界の製造業を中心に景況感が劇的に改善するという見通しは立てられないのです。来年も世界経済は減速への懸念にさいなまれる展開が予想されるというわけです。

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