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日本は加害者にやさしい?京アニ容疑者への治療に批判の声も…本当の「償い」とは

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■「償うためにこそ加害者とその家族の支援を」



 一方、“日本は被害者よりも加害者が守られている”。そんな見方に疑問を呈するのが、加害者家族支援団体の阿部恭子理事長だ。阿部氏のもとには、加害者を家族に持つ人々からの相談が、年間300件も寄せられている。

 「犯罪を犯した人と長期的に接しているが、葛藤だらけだ。大きな罪を犯した人であるほど、簡単に反省することはない。その一方で、自分も被害者だ、かわいそうな人間だと思っている。だからこそ向き合って、本当にそうなのか、被害者の家族がどんな思いをしているかと話し続ける。そうすることで苦しみ、葛藤が始まり、変わっていく人もいる。それこそが償いだと思うし、理解するまで生きてほしいと思って支援に関わっている」。

 その上で阿部氏は「今まで殺人事件だけで200件を調査しているが、実態を見れば見るほど、普通の人でも何かのきっかけによって加害者になってしまうかもしれないと感じる。そうであれば、加害者も市民だ、という視点で救済されなければいけないのではないか。そして、自分の生活がままならなければ、賠償どころではない。だからこそ、家族が賠償金を負担しているケースも多い。きちんと罪を償うということを考えれば、まず仕事を持つことが前提になってくる。しかし家族まで犯人の一味として追い詰めてしまえば、被害者の方に賠償がいかなくなってしまう。こういう悪循環が今の日本にある」と訴えた。



 阿部氏の話を受け、中山医師は「社会の構造の中で生まれてきた犯罪者も一定数いると思う。その人だけに問題にし、罰を与えるのは何の解決にもならないのではないか」、後藤弁護士は「私は犯罪被害者支援と合わせて、児童虐待防止の活動をやっている。犯罪を犯した人には子ども時代に虐待を受けていたケースが多い。ただ、虐待を受けたから、かわいそうだから罪がないことにしようとするのは無理だ。罪は罪だし、加害者は償わないとダメだ。被害者も救済されないといけない。そこの問題は分けて整理しないと」と話していた。(AbemaTV/『AbemaPrime』より)

▶映像:加害者をどこまで守るべき?京アニ事件から考える

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