記事

通信キャリア社員33歳の「月5万円副業」に密着

1/2

「日本酒大好き素人」の目線で

少し前まで「隠れてこっそりと」やるものだった副業が、ふつうの会社員でも「届け出て堂々と」やる仕事に変わってきた。1人で取り組む例も多く、「いずれ本業に」を目指す人もいれば、「人生のバランス」と思う人もいる。


「ストアカ」の人気日本酒講師・原田裕一さん(写真左の男性)。勤務先の会社に副業届を出しての活動だ。

以前なら何かの強みを活かしたい場合でも、頼れるつてが少なかったが、インターネットが基本インフラとなった現在、支援する環境も整ってきた。

「ストアカ」という、スキルシェアを掲げたネットサービスがある。「個人対個人が対面形式で気軽に教える・学べる」ができ、運営するストリートアカデミーによれば、登録先生数は2万3000人以上、掲載講座数は3万5000件以上、登録生徒数は36万人以上だという。

2019年10月4日、東京都内でストアカの「先生」による講座が開かれた。この日の参加者は15人(女性10人・男性5人)。プロジェクターに投影された資料の冒頭には「日本酒の基礎を楽しく学び、自分で選べるようになろう!」と掲げてあった。

講師は原田裕一さん(33歳)。大手通信キャリアの会社員だ。山形県出身で千葉大学工学部卒業。新卒で入社後に秋田市に配属となり3年間は秋田勤務。仙台の支社を経て、2017年4月から東京本社勤務となった。

「秋田で暮らすようになり『日本酒はこんなにうまいのか』と関心を持ち、以来、個人店を中心に飲み歩きました。東京に戻り、日本酒の魅力を人に伝えたいと思ったのです」


参加者はスマホで日本酒のラベルを撮影して知識を深める。

講座開催まで、自分で飲む、銘柄を覚える、知らないことはネットで調べる――を繰り返した。

「利き酒達人を目指すのではなく、『日本酒大好き素人』の目線を大切にしたい。参加者にも『勉強になる』より『楽しい』と思われ、笑顔で帰ってほしいのです」(原田さん)

講座を受講して気づいたことがある。原田さんの「横から目線」だ。一般にセミナー講師は立ったまま話すことが多い。立ち位置も、講師に向き合う参加者と対峙する形が多いだろう。

今回は違った。原田さんは参加者と同じ列に加わり、座ったまま話をし続けた。先生が話すというより、「飲み会で、飲食にくわしい同僚が説明してくれる」ようなスタイル。講座開始当初は立ったまま・対峙型だったが、途中で現在のスタイルに変えたという。

それもあって、20代から40代が大半の参加者は、興味津々で耳を傾け、日本酒の試飲時はラベルを確認しながら飲み、笑顔になる。どの講座も1人での参加が多いという。

ところで、この日の収支を勝手に計算させてもらうと、売上高は参加費2980円が15人分で4万4700円。ストアカの手数料(基本は20%)が最大8940円、試飲用の日本酒が1本1500円として5本で7500円、会場のレンタル代が3000円とすると、少なくとも2万5000円強が原田さんの取り分となる。

この調子で月2回開催できれば、月収5万円となる計算だ。

あわせて読みたい

「副業」の記事一覧へ

トピックス

ランキング

  1. 1

    米のコロナ被害が甚大だった事情

    WEDGE Infinity

  2. 2

    東浩紀 ネットで社会完結は幻想

    村上 隆則

  3. 3

    吉村知事は野球大会を開催すべき

    赤木智弘

  4. 4

    3密で限界 コールセンターの激務

    松崎りえこ

  5. 5

    解除後は出社うんざりな人多数か

    かさこ

  6. 6

    橋下氏 同業者に甘い報道に苦言

    ABEMA TIMES

  7. 7

    TBSが失言 パチンコ団体に謝罪

    木曽崇

  8. 8

    情報源守る産経に太田がツッコミ

    水島宏明

  9. 9

    日本人の外貨運用に間違い2つ

    内藤忍

  10. 10

    SNS誹謗中傷 人命を奪う自覚持て

    たかまつなな

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。