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日銀、金融政策は現状維持の公算 短観が拡大シナリオ裏付け


和田崇彦 木原麗花

[東京 13日 ロイター] - 日銀は18─19日の金融政策決定会合で、金融政策の現状維持を決める公算が大きい。生産などで弱い指標が出ているものの、日銀内では短観結果も含めて景気拡大シナリオを修正するまでの材料は出ていないとの見方が目立つ。日銀は引き続き海外経済の下振れリスクを注視する方針だが、米国の対中追加関税の発動見送り報道や英国の総選挙での与党勝利などでマーケットはリスクオンに傾斜しており、追加緩和カードは温存する見通しだ。

<短観はシナリオに沿った結果>

足元では弱い経済指標が目立っている。10月鉱工業生産指数速報は前月比4.2%低下の98.9となり、前月比のマイナス幅は2018年1月以来の大きさとなった。10月の生産を最も下押ししたのが自動車生産だったことで、日銀内には生産の先行きを懸念する声が出ており、日銀は「横ばい圏内の動き」としている生産判断の下方修正を検討する。

しかし日銀は、景気が緩やかな拡大基調を続けるとの見方を崩すほどの材料は出ていないと判断しているようだ。政府が打ち出した事業総額26兆円の経済対策も景気を下支えするとみている。

消費税率引き上げ後、消費関連指標で弱いものが続いているが、自然災害の影響もあり、もう少し時間をかけて見極めたいとの見方が目立つ。

13日に発表された12月の全国企業短期経済観測調査(日銀短観)は、大企業・製造業の最近の業況判断指数(DI)が0となり、前回9月調査から5ポイント悪化した。悪化は4四半期連続で、13年3月調査(マイナス8)以来、6年9カ月ぶりの低水準となった。一方、大企業・非製造業の業況判断はプラス20と、9月調査から1ポイント悪化したものの、事前予測のプラス17を上回った。

日銀は短観結果について、外需の弱さを内需がカバーするという日銀のシナリオに沿ったものと評価している。

19年度の設備投資計画も大企業・全産業が前年度比6.8%増と、9月調査から0.2%ポイント上方修正されるなど、省力化・効率化に向けた企業の設備投資意欲の強さが確認されたとの声が日銀内で出ている。

<年末株高へ向かう市場に警戒感も>

日銀の雨宮正佳副総裁は12日の講演で、金融政策運営で最も注意が必要なのは海外経済の下振れリスクだと指摘した。

海外経済の先行きを占うえで最大の注目点は米中貿易交渉の行方だが、13日には一部の関税引き下げと15日の追加関税発動見送りが報道された。英国の総選挙では与党・保守党が過半数を制し、来年1月の欧州連合(EU)離脱に道筋がついた。東京株式市場では日経平均株価が年初来高値を更新するなど、投資家のマインドは改善している。

現時点で、海外経済の下振れリスクが発現してきたとは言えないものの、雨宮副総裁は米中交渉について「米中両国の間にはなお様々な問題に関して対立点が残っている。今後の交渉の行方は引き続き不透明感が強い」と述べるなど、日銀は警戒姿勢を崩していない。

年末株高に向かうマーケットが、弱い経済指標を織り込んでいないのではないかとの見方も日銀では聞かれる。日銀は海外経済の下振れリスクを引き続き注視し、物価安定目標を損なう恐れが高まる場合には躊躇なく追加緩和に踏み切る方針を維持する見通しだ。

(編集:石田仁志)

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