- 2019年12月13日 14:58
核で平和を人質にする北朝鮮、その狙いは?
2/2■ 朝鮮半島の非核化
北朝鮮は「北朝鮮の非核化」という言葉は1度も使用していない。
「朝鮮半島の非核化」と言っている。北朝鮮と、トランプ氏を含め一部の人との間で、「非核化」という言葉の不一致が生じている。
「朝鮮半島の非核化は北朝鮮の非核化じゃないか」という誤解があるが、北朝鮮にとって6カ国協議までの非核化問題と、核武器を完成した以降の非核化問題は違うことを朴氏は明言した。
朝鮮半島の非核化とは:
韓国にある米国の核兵器を全て公開し、韓国からすべての核兵器とその基地を撤廃すること。朝鮮半島とその周辺に核兵器を再び展開せず、北朝鮮に核の脅威を与えたり使用したりしないことを確約し、在韓米軍の撤退を宣言するというものだ。そうすれば、北朝鮮もそれに見合った行動をとるというのだ。
「つまり、韓国から米軍は全部出て行けということ。そしたら核放棄しても韓国を支配することが十分に可能だから、我々も核を放棄することを考えるということ」なのだと朴氏はまとめた。
一貫して金正恩時代の非核化は朝鮮半島の非核化であり、それは核軍縮だと言うことである。
■ 反日感情
また反日運動ついて、セミナーの参加者から「若い世代が反日運動の先頭に立っているように見える」といった指摘や、「反日感情は半永久的に収まらないのか」といった疑問が挙げられた。
朴氏は若者がすべて反日運動を積極的に行っているわけではないとし、日本の報道では裏どり取材などをせずに、韓国の極端な報道がそのまま日本で伝えられていること、また日本と韓国のマスメディアで交流が十分に行われていない現状を問題視した。
反日感情については、「教育が変わらないと難しいのではないか」という見解を示した。韓国では「左翼政権が出てくる度に教科書を変えてしまう」と述べ、現在の韓国の教科書に日韓条約後の日本の支援についての記載が全くない事実に触れながら、「左派政権が植民地時代の問題と、それ以降の問題を分けて考えることができないように教育している」と指摘した。
また韓国国内における反日感情について、「保守の反日と左翼の反日を一緒に見てはいけない」と朴氏は主張した。保守の反日感情は「情緒的反日で理念の反日ではなから、合意の余地がある」一方、文政権は「絶対に日本は許せないという理念に基づいているから合意や妥協がほとんどできない」と分析し、韓国国内でも反日感情については保守と左派の間で温度差が見られると解説した。
■ 北朝鮮問題と中国の動向
朴氏は再度、「核と金正恩はコインの裏表。金正恩をなくせば核はなくなるし核をなくせば金正恩はなくなる。金正恩体制が続く限り核はなくなくならない」という見解を示した。この「金正恩排除」を行おうとしていたのがトランプ大統領だったが、トランプ氏はその後金正恩を抱き込んで朝鮮半島を変化させる方向に転換したようだ。
一方で、朴氏は「国際社会による制裁の強化はある程度効いている」のに加え、北朝鮮にとって最大の支援国である中国が物資の支援を行っても外貨の供給を行っていないことが北朝鮮に打撃を与えたと分析している。そのため、現在北朝鮮は外貨を観光によって得ようとしているようだ。
中国は依然として、北朝鮮にアメリカの勢力が入ってくれば自国の体制が崩壊することを懸念している。朴氏はその「危機感が最近高まっていて一時より北朝鮮を応援するという姿勢が強くなっている。今、朝鮮半島を巡っては日清・日露戦争時とよく似た状況が生まれている」という考えを示した。
また、「朝鮮半島の人々は圧力釜の中で生きてきた人間」だとしたうえでで、「日本のように日本海と太平洋で守られながらある程度平和に独立的に生きてきた人たちとは違うことを理解しなければならない」と参加者に呼び掛けた。
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