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【映画感想】ルパン三世 THE FIRST

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あらすじ
考古学者のブレッソンは、“ブレッソンダイアリー”と名付けられた謎を遺(のこ)してこの世を去る。その謎を解き明かした者は巨万の富を得られるといわれていて、第2次世界大戦中にはナチスがその行方を血まなこになって追っていたとか、怪盗ルパン一世でさえ盗めなかったなどとも伝わる秘宝を、ルパン三世が狙う。

2019年、映画館での24作目。
公開3日目の日曜日・夕方の回で、観客は70人くらいでした。

 あの『ドラゴンクエスト ユア・ストーリー』の人がつくった『ルパン』か…

 かなりの地雷臭を感じつつ、観に行きました。そんなに期待値が低いのなら、『アナ雪2』とかにしておけばよかったのですが、息子の強い希望もあって、

 だいたい、3DCGの『ルパン』なんて……と思っていたのですが、観てみると、意外と「しっくりくる」のです。実写版の小栗旬さんのルパンに比べたら、違和感はほとんどありません。次元の声が最近ネットで話題になっていたのを知り、そのときは、「ここまで来たら、やり遂げてもらったほうがいいんじゃない」と思ったのですが、この映画の次元の声は、なんだかつらそうだな、と。声優さんたちが声を入れたのは、4年前くらいだというのをどこかで読んだのだけれども。

 この映画、「3DCG化+『カリオストロの城』を現代風のストーリーにしたもの」であり、たぶん、これまでと同じアニメーション映画として公開されていたら、「歴史的名作『カリオストロの城』の劣化再生産!」という厳しい批判にさらされたのではないかと思うのです。

 でも、僕はこれ、「ベタだなあ」と半ば呆れつつも、けっこう面白かったんですよ。
 久々に『ルパン三世』を観た、という懐かしさ、みたいなものもあって、「ルパンファミリーの個性とキャラクターの強さ」をあらためて思い知らされました

 3DCGの制約のため、登場人物は少ないし、今さら、ヒトラーの残党もの?それはさすがにレトロすぎないか?と言いたくはなるのですが、『ルパン三世』くらいの歴史がある作品だと、「あっ、やっぱりここで銭形!」とか、「このシーン『カリオストロ』を意識しすぎだろ!」とか、「お約束」が出てくるたびに、なんだかニヤニヤしてしまう自分がいるのです。

 長年『ルパン三世』の新作が出るたびに、テレビスペシャルやオリジナルDVDをチェックしてきた、という人にとっては、「3DCGになっている他には、なんの新しさもない作品」なのではなかろうか。というか、過去の遺産を食いつぶしているだけ。

 でも、こうして「3DCG化」で話題になったおかげで、僕のように、何となく『ルパン三世』を卒業してしまった大人たちが、劇場に足を運んで、「やっぱり『ルパン』は面白いなあ!他の『ルパン三世』もレンタルとかで観てみよう」という、きっかけにはなったはずです。

 ああ、これってまさに『STAND BY ME ドラえもん』のときと同じだ。

「3D」という「新しさ」があれば、奇を衒ったストーリー展開や個性的な新キャラがいなくても、昔のファンが戻ってくるきっかけにはなる。

 もともと、ルパン三世って、「ルパンファミリーが出てきて、キャラクターの行動が狂っていなければ、なんでもあり」みたいなところがありますし、ものすごくベタなとレジャーハンティング+広瀬すずさん、というわかりやすさのおかげか、11歳の長男にはものすごくウケていたのです。

 とくに、砂漠に置き去りにされたルパンたちがとった行動には、コイツ大丈夫か?と親として心配になるくらい大喜びしていました。僕にとっては「やっぱりこうきたか」でも、ルパン初心者の息子にとっては、大ヒットだったみたいです。

 我々も、そろそろ、『ルパン三世』=カリオストロの城、みたいな呪縛から自由になるべきなのかもしれません。あれはアニメーション映画の歴史に残る傑作で、僕もいまの長男くらいの年齢のときに『金曜ロードショー』でみて、世の中にはこんなに面白いアニメ映画があるのか!と感動しました。あのときのルパンと銭形が手を組むときの逡巡に比べたら、今回は「ご都合主義だなあ、銭形、軽すぎないか?」とか思うんですけどね。

 いやそもそも、『カリオストロの城』は、『ルパン三世』のなかでは異端の作品であり、宮崎駿監督が自分のやりたかったことを、急遽抜擢された『ルパン三世』のキャラクターを使ってやってしまった、と言われているのです。

 モンキー・パンチさんも、『カリオストロ』の作品としての素晴らしさは認めつつも、「あれが『ルパン映画の代表作』になってしまったがために、やりにくくなった」というようなことを仰っていたそうですし。

 この映画に関しては、山崎貴監督が、自らの「作家性」みたいなものを封印して、過去の名作をなぞり、「大失敗はしない『ルパン三世』」をつくったことが、奏功しているように僕には思われます。上映後の観客の反応も、「けっこう面白かったんじゃない」という、大絶賛ではないけれど、とりあえず満足」という感じでしたし。

 ちなみに、僕の息子は「面白かった!」と大喜びで、低年齢層にもわかりやすい作品だったような気がします。深夜に放映されていた近作は、「大人のファンを意識したもの」だっただけに、久々の「子どもにもわかりやすいルパン」だったとも言えそうです。

 映像的な「スゴさ」は、次元大介の髭以外には、あまり感じなかったのですが、観ていて、「やっぱり、『ルパン三世』のキャラクターは魅力的だなあ、どう料理しても、それなりに楽しめるのだなあ」と再認識させられました。

 これからの『ルパン三世』のためにも、それなりにヒットしてほしいなあ、と願っております。



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