「東京大学等の研究チームが南鳥島沖で国内消費200年超のレアアースを発見」という報道がありました。
http://www.nikkei.com/article/DGXNASGG29005_Z20C12A6MM0000/
記事にもあります通り、課題は多々あるかと思います。主な課題としては、以下が挙げられます。
課題1)水深5600mの広範囲の泥を効率的に回収する手法の確立
→ピンポイントで泥を採取することは可能と思いますが、深く、広範囲で回収しなければ200年超えのレアアースを回収することはできません。
この、“深く”、“広範囲”で回収する技術の確立が必要です。
課題2)濃度約1100ppmのレアアースを濃縮・分離精製する技術の確立
→家庭でも使用します食塩(ナトリウムの塩化物)。海水は食塩が溶けている状態でして、海水中に含まれるナトリウムの濃度は10500ppmです。今回のレアアースはナトリウムの約1/10の濃度になりますため、まず濃縮(濃度を濃くする技術)する技術が必要です。
次に、レアアースと言いましても様々な種類のレアアースがありますため、産業が必要とする種類のレアアースを分離精製する技術の確立も必要です。
ナトリウムは泥ではなく海水から回収しますので簡単ではあるものの、海水に含まれる砂等をろ過する工程が必要です。今回のレアアースは、泥からの回収となります。そこで、泥の処理工程の研究開発も必要となりますが、私のリチウムの資源回収の技術開発を応用し、技術革新を進めることで、泥からレアアースを濃縮・分離精製する一貫したプロセスを確立することは夢ではありません。
日本のレアアース自給率をすぐに100%にすることは困難です。しかし、もし今後10年で5%程度の自給率得ると共に、技術革新と設備投資を進めれば100%も可能である見通しが得られた場合、これは強力な外交カードになるでしょう。
資源の価格決定権は、自給率100%でなくても握れます。
強力な外交カードを増やし日本の存在感を高める重要性を、多くの方々に理解して頂きたく思います。
記事
- 2012年07月01日 15:32
南鳥島沖でのレアアース発見 -外交カードでの利用価値大-
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