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《未成年者誘拐続出》“神待ち”家出少女を待ち受ける男たちの本性「すぐには関係を持たない理由」 大阪小6女児誘拐事件で社会問題化 - 「週刊文春デジタル」編集部

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 家出少女が、寝泊まりする場所や食事を無償で提供してくれる“男性=神”を、SNSなどを通じて探す“神待ち”が、いま社会問題になっている。

「マスコミで“神待ち”の家出少女の事件が報じられると、SNSには少女たちの“神待ち”の書き込みが明らかに増える。11月に立て続けに事件が起きても、マスコミの報道が抑止力になっていないのが現状です」

 そう語るは、家出少女など心に傷を負った10~20代の女性を支援する東京のNPO法人「BONDプロジェクト」統括役のタダケンジロウ氏だ。

 11月には、大阪で行方不明になっていた小学6年の女児(12)が、SNSで知り合った男に「うちに来ないか」と誘われ、栃木県内で保護される事件が発生。未成年者誘拐容疑で伊藤仁士容疑者(35)が逮捕された。また埼玉でも、中学生の少女2人を「勉強するなら養ってあげる」と誘って借家に住まわせていた不動産業の阪上裕明容疑者(37)が同容疑で逮捕されている。この事件も、被害少女は男からSNSを通じて誘い出されていた。

11月24日に行われた伊藤容疑者の家宅捜索 ©文藝春秋

一軒家に女の子5、6人を泊めている男

 昨年1年間で、SNSを通じて1万件以上の相談が寄せられたBONDプロジェクトには、“神待ち”に絡む相談も少なくない。タダ氏が語る。

「家出少女の相談を受けても、すぐに“神待ち”の話にはなりません。後ろめたさからか友達の家に泊まっているなどと嘘を言うのですが、何度も会って会話を重ねていくなかで『実は……』と話が出てくる。『ベッドの下を覗いたら、首を絞める道具が見つかって怖くなって逃げた』と打ち明けられたこともあります。

 なかには、『一軒家に女の子を5、6人泊めている独身男性がいて、自分もそこにいる』と打ち明ける少女もいました。女の子同士は当然、顔を合わせますし、家からは自由に出入りすることもできる。男性とは体の関係もあったそうです。我々としてはもちろん彼女たちを救い出したいですが、通報して連れ出しても、彼女たちは生活と居場所を失うだけで、また家出することになってしまう。児童保護施設などに入ったとしても、携帯も自由に使えず、いまの子どもたちには耐え難いんです。とにかく『もっと安全なところがある』と説得はして、一人暮らしがしたいならフォローするなどしています」

「Tシャツをズボンの中に入れているのが“神”のイメージ」

 そしてタダ氏は“神=男”側の意識に疑問を呈した。

「先日は、29歳の男性から『ツイッターで繋がった17歳の女の子を家に呼んでいる。僕に何ができますか?』というあっけらかんとした電話が掛かってきましたが、罪を犯している感覚がまったくないのが問題。SNSで弱っている女の子を絶えず探している大人がいるんです」

 そんな少女たちの弱みにつけ込む男とは、どういう人物像なのか。『神待ち少女』(双葉社)の著者で、男たちに取材を重ねた黒羽幸宏氏は、“神”の実体について、次のように語る。

「10人くらいの“神”たちに会いましたが、Tシャツをズボンの中に入れているようなイメージの、気弱でとても誘拐なんてしそうにない男が多かったですね。30~40代の独身で、営業やデスクワークの普通の会社員がほとんどだった。栃木で女児が見つかった事件でも、伊藤容疑者の姿を報道で見て、『あのとき会った男たちもこういう感じの人だったな』と思いました」

 黒羽氏が取材していた2010年当時、すでにSNSが普及し、若者と中年の距離が変化し始めていたという。男たちは、少女たちをどんな環境に引きずり込むのか。

「男の家は普通のワンルームが大半でした。女の子たちは男の部屋にあるマンガを読んで暇を潰したりしているようでした。男たちは、最初は『かわいいね』と褒めたり、ご飯を準備したりして、口八丁手八丁で女の子を安心させて家に誘い込む。でも、やはり『ある程度、日が経つと女の子に手を出す』という男が多かった。少女たちも、あまりに薄気味悪い人だと逃げたりしますが、切羽詰まっているので許容範囲なら泊まります。早い子は、1泊2日くらいで次々に“神”を変えていきますが、一方で、居心地が良ければ数カ月単位で男の家に泊まる子もいました」(黒羽氏)

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