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【vol.3】「テレビは減らそう」と決めたヒロシさんの芸人としてのスタンス

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「ヒロシです」という自虐ネタで人気を博したヒロシさん。実はそのあと、「テレビは減らそう」と決めたといいます。また、芸人の大事な商品である「ネタ」をヒロシです1本に決め、それを極み続けた訳とは一体なんであったのか。vol.3では、ヒロシさんの波乱な芸人人生を中心に、今の考え方、そしてたかまつへのアドバイスをお伺いしました。

https://www.youtube.com/watch?v=Ev_Ci-iaarc&list=PLGIs2lskpIl3S06z4xhYMUY2ZGzdinsZj&index=3



※YouTubeの対談の様子を許可いただき、記事にいたしました。

■「テレビに出る=幸せ」でもなかった



―芸人としてのスタンスについてお伺いしたいと思います。「テレビは減らそうかな」って出なくなったというのは、自分からですか?

事務所にそう言ったのは事実だけど、言わなくてもそのうち出なくなったと思うよ。

―月に何千万と稼いでらっしゃったのに、なぜ出たくないと思ったんですか?

忙しいのが嫌だから。何千万をもらう2年前まではバイトだったのに、すごい額が入ってきたよ。それまでは金が入ったら幸せだと思ってたけど、実際そうなるとあんまり幸福感を得られなかったんだよね。

―どこに行ってもキャーって言われるじゃないですか。

モテるけど遊ぶ暇がない。地方とかでネタやる仕事に行って舞台で「ヒロシです」ってやると、当時は人気があったから若い女の子がキャーキャー言ってる。俺もネタやりながら女の子の顔を見たりする。でも公演が終わったら女の子との接点もないまま、タクシーに乗って帰って終わり。この繰り返しだから。あまりモテた実感はなかったし、幸せな感じはなかったな。

―「もうテレビは出ない」と言って後悔しませんでしたか?

出なくなった期間に色々考えたよ。テレビに出なくなったら「一発屋」って言われて、扱いも露骨に変わった。売れてたら弁当とか食えないくらいのケータリングがあるのに、テレビに出なくなった俺が髭男爵と3人で営業に行ったら、楽屋にあったのがペットボトル1本だった、とかさ。

そういう嫌なことを体験していったら、「別につまんないと思われてもいいから、テレビにしがみついておけばよかったな」と思ったときもあったよ。独立した時に、それをどうにかしてひっくり返したかったから、とりあえずテレビに出た時期もあったけど、やっぱりストレスだったね。

■「ヒロシです職人」になった理由



―ピン芸人でも、コント、漫談、一発ギャグ、歌ネタ、フリップなどいろんなジャンルのネタがあると思いますが、ヒロシさんは、あえて新しい形のネタを作らず、「『ヒロシです』職人」になった理由は何ですか。

「ヒロシって『ヒロシです』しかやらねえな」って言われてたけど、あそこまで行ったら「ヒロシです」をやる以外に選択肢はない。最初の頃は別のこともやろうか考えたけど、無理だなと思って受け入れたのね。
―漫才師の人は型が同じでも、あまり言われないのに、ピン芸人って、絶対にそういうこと言われますよね。

当時、ブログのコメントに「同じネタばっかりやりやがって」みたいなのを書かれた時に、頭にきて返信したことがあるのよ。「俺はヒロシです職人だ」と書いたら「は?」って書かれて、急に恥ずかしくなって消したけど。「ヒロシです」のネタ作りに関して誰にも負けないつもりだったのに、それじゃ許されないんだよね。そう思ったらやる気がなくなったのかな。

―2発目を当てようとして新しいネタを作らなかったのはなぜですか?

YouTubeがヒットしてからあまり作らなくなった。だって、それまで呼び捨てにされることが多かったのに、キャンプやるようになってからヒロシ先生って呼ばれるようになったんだよ。どっちが気持ちいいよ?

―ヒロシ先生(笑)

でしょ? じゃあ、ネタ作るよりもキャンプ行った方が良くね? っていうのが強くなった。

■作り込んだキャラは後々キツイ…



―今はブランディングをどのように考えていますか?

「ヒロシです」をやっていた時は、冴えないモテないキャラとか、誕生日は2月14日のバレンタインとか色々考えてた。モテないのにバレンタイン生まれってなかなかかわいそうだから。

―そこまで考えてらっしゃる方は、なかなか聞かないですね。

俺はキャラクターを売る芸だから、バックボーンを考えていたよ。名前も本名は齊藤健一だけど、覚えやすいからヒロシにした。ヒロシはネタ以外であまりしゃべれない、でもボソっとつぶやく一言で笑わせる、という設定にもした。何考えているか分かんなくて気持ち悪いけど面白い、っていうのが理想だったわけ。でも面白い部分がなかったから、ただ気持ち悪い存在になっちゃった。

―キツイですね。私もお嬢様芸人だから、お嬢様っぽくないことは言わない方がいいと思うと、あまり入っていけなくなります。

キャラクターを作り込みすぎると、逆に崩せなくなるから難しいよね。

ネタもそう。「ヒロシです」ってネタを自分で作っておきながら、これしかできなくなってるじゃん。自分で自分の首を絞めたんだよね。

―私もテレビに出る時は、全く関係のない番組でも冒頭にネタをやらされました。そのキャラクターのままボケてコメントもしなきゃいけない。

俺もずっとそれをやらされてたのよ。今のキャンプの話でもそれがあるから、ちょっとやりづらい。自分の中で話の流れがあるから、普通に最初からキャンプの話をしたいんだけど、挨拶がてらに「『ヒロシです』をやって」って言われる。漫才師なら、最初の頃に「漫才やって」って言われても、そのうち言われなくなるじゃん。なのに俺はいまだに言われるのが、納得いかないんだよね。

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