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主張/底なし「桜」疑惑/説明拒む首相の資格問われる

 安倍晋三首相による「桜を見る会」私物化疑惑は文字通り底なしの状況です。首相推薦枠で悪徳商法の元会長が招待された疑いはますます濃厚になっています。資料要求された直後に招待者の名簿が廃棄された経過も、意図的な証拠隠滅の可能性が極めて高くなっています。「桜を見る会」前夜祭を主催した安倍後援会の収支をめぐる疑念も払しょくされていません。疑惑は膨らむ一方なのに、与党は首相出席の一問一答による予算委員会質疑を拒み、9日に国会を閉会する方針です。あからさまな疑惑隠しです。このような幕引きを到底認めることはできません。

次々破綻する政府の説明

 税金を使った公的行事「桜を見る会」に後援会員が大量に招かれ、飲ませ食わせの場になっていた実態を国会で告発したのは、11月8日の参院予算委員会での日本共産党の田村智子議員の質問でした。その際、首相はごまかしに終始し、「招待者の取りまとめ等には関与していない」と言い張りました。

 しかし、首相の地元事務所から「桜を見る会」関連ツアーを含む案内状が送られていた事実などが報じられ、同月13日には来年度の開催中止を発表する状況に追い込まれました。そんな小手先の対応では、世論は納得しません。

 しかも、首相推薦枠が約1000人にのぼることをはじめ政権中枢や与党の推薦が全体の招待者約1万5000人の半分以上を占めること、改選を控えた参院議員が特別優遇されたこと、「私人」である首相の妻・昭恵氏の推薦で多くの人が招かれたことなど、異常な私物化の実態は浮き彫りになるばかりです。マルチ商法で多くの被害を出したジャパンライフの元会長が首相枠の招待状を使い、“荒稼ぎ”していた深刻な問題まで発覚しました。「関与していない」どころか首相に重大な責任があることは、隠しようがありません。

 ところが首相は説明から逃げ続けています。11月20日と今月2日の参院本会議では、野党から疑惑を厳しく追及されましたが、首相は従来と同じような答弁を繰り返すだけで、説明責任をまったく果たそうとしません。首相に対し一問一答で質疑ができる衆参の予算委開催が、疑惑解明にとって不可欠であることは明らかです。

 厳しく問われるのは政府の情報隠しです。今年5月、日本共産党の宮本徹衆院議員が質問準備のため推薦者名簿を資料要求したところ、内閣府はその直後に廃棄しました。さらに問題なのは、バックアップデータはしばらく残っていたにもかかわらず、「廃棄した」と偽りの説明をしてきたことです。悪質な隠ぺいという他ありません。菅義偉官房長官は、バックデータは公文書でないと強弁し、データの復元も困難と主張しますが、説得力はありません。首相をかばうための虚偽答弁やデータ隠しは、もうやめるべきです。

国民の声に背向けるな

 マスメディアの世論調査では首相の説明に「納得できない」との声が圧倒的多数です。日本共産党など野党は、疑惑解明のため国会会期を40日間延長することを要求しています。安倍首相自身にかかわる疑惑は首相本人でなければ語れません。説明責任を果たさない首相に政治は任せられません。疑惑を隠し、反省のない内閣は総辞職に追い込むしかありません。

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