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米雇用統計、11月26.6万人増 予想上回る 失業率3.5%に改善


[ワシントン 6日 ロイター] - 米労働省が6日発表した11月の雇用統計は、非農業部門の雇用者数が前月から26万6000人増と予想の18万人を超えて増加し、伸びは10カ月ぶりの大きさになった。製造業部門の低迷が続く中でも米経済が緩やかな成長を続けていることが示された。

9月と10月の雇用者数は合わせて4万1000人、上方改定された。

労働市場に参入する人が減る中、失業率は3.5%と、10月の3.6%から低下し、約半世紀ぶりの低水準を回復した。予想は3.6%だった。現在は職を探していないが働く用意のある人(縁辺労働者)や正社員になりたいがパートタイム就業しかできない人を含む広義の失業率(U6)は6.9%と、10月の7.0%から低下した。

労働参加率は63.2%と、約6年ぶりの高水準だった10月の63.3%からやや低下した。

時間当たり平均賃金は0.2%(7セント)増。10月は0.4%増だった。11月の前年同月比は3.1%増加した。10月は3.2%増だった。

賃金の伸びが緩やかだった理由は、11月の雇用が主に低賃金とされるヘルスケアと娯楽部門で増加したため。生産部門と非管理職の平均時間給は0.3%増、前年同月比では3.7%増だった。

フィッチ・レーティングスのチーフエコノミスト、ブライアン・クルトン氏は「消費者部門とサービス部門は引き続き、外的リスクやそれに関連する国内製造業の低迷による経済への衝撃を和らげる役割をしっかり果たしている」と述べた。

11月は、ストライキを起こした自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)<GM.N>の従業員約4万6000人が仕事に戻ったことが一因で、製造業が5万4000人増と大幅に伸びた。GMのストライキが影響して10月の全体の雇用者数は15万6000人増にとどまった。11月は、ヘルスケア部門も6万0200人増と好調に伸びた。

GMのスト終結の影響を除いても11月の雇用伸びが20万人を超えたことで、開始から1年5カ月が経過している米中貿易戦争の影響で製造業部門が痛手を受けているものの、より広範な経済には波及していないことが示された。

一部エコノミストは、トランプ政権が中国との「第1段階」の通商合意を交渉するための時間的な余裕を確保したと指摘。グラスドア(サンフランシスコ)のシニアエコノミスト、ダニエル・ザオ氏は「今回の雇用統計で対中交渉を進めるトランプ政権に対する圧力が軽減した」とし、「一段と強硬路線をとる余地が生まれた」と述べた。

一方、スタイフェル(シカゴ)の主席エコノミスト、リンジー・ピエグザ氏は「今回の雇用統計では明らかな改善が示されたものの、過去10カ月間にわたる失速について何も説明するものではなかった」と指摘。「一段と堅調な雇用パターンに向けた転換点になるのか見極める必要がある」と述べた。

統計は米連邦準備理事会(FRB)による10月の政策決定が正当だったことを示す内容だ。FRBは今年3度目となる利下げを決めたが、7月以降続けていた利下げ政策を休止することを示唆した。FRBは12月10―11日の会合で経済の底堅さを強調するとみられる。

FHNフィナンシャルのチーフエコノミスト、クリス・ロウ氏は「力強い内容だ。雇用者数は堅調に伸び、失業率はさらに改善、時間給の上昇もまずまずだった」とし、FRBは利下げ休止が正しかったことを証明する内容とみるだろうと述べた。

貿易赤字や住宅市場、耐久財受注の最近の統計は比較的好調さが続く。ただ、貿易摩擦が依然として経済のリスク要因となっている。製造業活動は4カ月連続で低迷。製造業の弱さは17カ月間続いている米中貿易摩擦によって景況感が悪化し、設備投資が低下しているためとみられている。米中は「第1段階」の合意に取り組んでいるものの、米国はブラジルやアルゼンチン、フランスなどの貿易相手国との緊張を高めるような動きに出ている。トランプ米大統領は5日、中国との協議は「うまくいっている」と発言した。

第4・四半期国内総生産(GDP)予測は年率で約1.8%増。第3・四半期GDPは2.1%増加した。エコノミストは、物価の急上昇を引き起こさずに長期的に成長できる水準を1.7―2.0%と試算している。

設備投資が低迷する中でも労働市場は底堅さを保っているが、雇用のペースは昨年から減速している。昨年の雇用の伸びは月々平均で22万3000人増だった。今年の月々平均は18万人増。今年は需要の鈍化と労働力不足が抑制要因になっている。労働省は13日に公表する雇用統計の年次改定で、19年3月までの12カ月間の雇用の伸びを最低50万人分下方改定する可能性があるとしている。

ただ雇用の伸びは依然として、労働年齢人口の伸びを維持するのに必要な約10万人を上回っている。

部門別ではレジャー・接客業が4万5000人増。過去4カ月では合計21万9000人増加し、このうち約3分の2がレストランなどの飲食店での増加だった。

雇用は専門職・企業サービス、金融、運輸、倉庫などの部門でも増加。政府部門は1万2000人増加した。

一方、鉱業は7000人減。11月は例年より気温が低く、建設業や鉱業の雇用が抑制された。建設業の雇用者数は1000人増にとどまった。

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