記事

子どもが犠牲となるような事故を無くすために

1/2
 今年は子どもが犠牲となる事故、高齢運転者による事故が相次いで発生してしまいました。

 4月19日には東京の池袋で、高齢者(87歳)による運転の車が暴走し、母子2名が亡くなられました。5月8日には滋賀県大津市で、右折車にぶつけられた直進車が信号待ちをしていた園児の列に突っ込んでしまい、園児2名が死亡しました。兵庫県でも6月13日、西宮市にて園児の列に69歳の女性ドライバーの車が突っ込む事故が発生し、園児2名が負傷しております。このような事故は二度と発生させない、そのために政治としてできることに取り組まなければなりません。

 まずやるべき第一は、子どもの安全確保です。

 これまで小学校の通学路における危険箇所の点検とそれを踏まえた対策を行ってきました。それに加え、幼稚園や保育園のお子さんが例えば公園に遊びに行く、そのためにいつも使っている道路の安全性も新たに点検いたしました。その結果を踏まえ、歩道や防護柵の設置、交差点の改良など、これから来年度予算編成も始まりますが、予算をかけてしっかりと対策を行っていかなければなりません。

 例えば二階俊博会長のもと、道路標識等議員懇談会にて幹事を務めておりますが、消えかかった白線や「止まれ」の路面標示、古くなった道路標識が全国でそのままになってしまっており、これらを直すのも必要な施策です。通学路の安全確保は最重要課題の一つであり、社会資本整備総合交付金や防災・安全交付金を優先的に配分し、速やかに実施されるべきです。何か発生してから予算を費やすことから、限りある予算、未然に防ぐために使っていくように変えていかなければなりません。

 加えて、保育園などの周辺で車の通行を規制するキッズゾーンの創設や、移動式の速度違反取り締まり装置を活用し、子どもの通行が多い生活道路で必要以上の速度を出させないようにするなどの対策も必要です。昔、「かもしれない運動」が兵庫でも県警中心に行われておりましたが、停車している車と車の間から飛び出してくるかもしれない等といった様々な可能性を考えながら、対処できるスピードで運転することが大切です。そのための啓発活動も免許更新等あらゆる機会を捉えて、改めてしっかりとしていかなければなりません。ソフト、ハード両面から、二度とあのような事故が起きないように対策に力を尽くして参ります。

 第二には、高齢者の運転についてです。

 多くの人は60歳頃から記憶力に加え判断力や適応力が徐々に衰え、運転能力も低下していくと言われており、現在、75歳以上の方は免許更新の前に高齢者講習に加え、認知機能検査も行われております。運転免許証の自主返納も、平成21年には51,086件でしたが、昨年は421,190件と大幅に増えております。運転に不安を覚える高齢者の方に、更に自主返納を促していく必要があります。

 例えば、車の運転には自信がないが、近所のスーパーに行くためにスクーターだけは運転したい、農作業をするためにトラクターだけは運転したい、そういった方には一部返納ということも可能ですが、あまり知られておりません。広報啓発活動を更に充実させなければなりません。

 また、現在、自主返納した場合にほとんどの方は運転免許証に代わる身分証明書として「運転経歴証明書」の交付を受けますが、そのための手数料に1,100円がかかります。一部返納の場合は、2,050円の手数料がかかります。自主返納を促しておきながら、自主返納等して頂いた方にご負担をお願いするというのはおかしな話です。公共交通機関の優待券などの特典・サービスとともに、前橋市や唐津市、兵庫県でも播磨町など一部自治体では、自主返納した際の手数料の全額助成を行っておりますが、国として自主返納を推進していくのなら全国的に費用がかからず自主返納等を行えるようにしていくことも検討すべきではないかと思います。

 そうは言っても、東京や大阪、神戸などでしたら公共交通網が発達しているので、車が無くても生活できるという方もある程度いらっしゃるかと思いますが、地方では現実問題として車が無ければ生きていけない、そういう環境もございます。

 やはり私は、中長期的な対策も含め、交通事故が起きないような環境に変えていくことが必要だと思います。

 例えば、昭和45年には16,765人もの方が交通事故で亡くなられましたが、平成30年には3,532人まで減少しました。もちろんまだ三千人以上の方が交通事故で亡くなられていることを忘れてはなりませんが、これまでの飲酒運転の重罰化や道路整備による渋滞緩和、ガードレール設置、交差点改良など様々な対策により、交通事故を減らせる、犠牲者を少なくすることができる、そのことを再確認すべきです。そして事故を、犠牲者をゼロにする。それを最終目標に掲げ、更に対策を行わなければなりません。

 1つ目として、地方の道路網の整備です。

 兵庫県でも山陰近畿自動車道や北近畿豊岡自動車道などミッシングリンクがありますが、地方の高速道路網の整備はまだまだ遅れております。トラックなど輸送等を行う車両が幹線道路を通って高速道路に乗った後は、途中で降りずに目的地近くまで到着できるようにすることも必要です。また、幹線道路で渋滞が多発するため、抜け道として狭い生活道路が使われてしまい、「危険な通学路」となってしまっているケースも散見されます。歩行中・自転車乗用中の死者数の約半数は、自宅から500m以内の身近な道路で発生しているという平成30年の調査結果もあります。

 高速道路と幹線道路、生活道路をはっきりと分け、生活道路には車両が極力入ってこないようにする。そのためにもミッシングリンクの解消や幹線道路の渋滞緩和、生活道路内の速度・進入抑制や幹線道路への交通転換を促す交差点改良など生活道路と幹線道路の一体的な交通安全対策等、更に進めていかなければなりません。

あわせて読みたい

「交通事故」の記事一覧へ

トピックス

ランキング

  1. 1

    安倍嫌いでも協力を 医師が訴え

    中村ゆきつぐ

  2. 2

    満員電車ゼロ 小池知事は今やれ

    藤田孝典

  3. 3

    反権力は正義か マスコミに疑問

    BLOGOS編集部

  4. 4

    タバコで新型コロナ重篤化の恐れ

    BLOGOS編集部

  5. 5

    キスも…慶応研修医の集団感染

    文春オンライン

  6. 6

    コロナ患者かかった病院実名公開

    PRESIDENT Online

  7. 7

    橋下氏 感染数より死亡数を見よ

    PRESIDENT Online

  8. 8

    東京の緊急事態対応は「まとも」

    木曽崇

  9. 9

    よしのり氏 政府の持久戦を支持

    小林よしのり

  10. 10

    政治を動かした医学専門家の責任

    篠田 英朗

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。