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男女11人を待つ残酷な現実…北朝鮮に強制送還の危機

中国からベトナム経由で韓国に向かおうとしていた脱北者11人が、ベトナムで逮捕され、強制送還の危機に瀕している。

米政府系のボイス・オブ・アメリカ(VOA)は、韓国の脱北者支援団体、北韓正義連帯のチョン・ペドロ代表の話として、中国からベトナムのランソン省に入った脱北者11人が、ベトナムの国境警備隊に逮捕されたと伝えた。

その内訳は、10代のコチェビ、20代男性2人、20代から50代までの女性8人の合わせて11人だ。先月21日にブローカーと共に中国からベトナムに入ったものの、逮捕されて5日後に追放された。29日に再度国境を越えようとして逮捕、勾留されたという。

ベトナム当局は中国当局に公式に身柄を引き渡すことを伝えている。しかし、彼らが失神するほど強く抗議したため、当惑したベトナム当局が送還を延期している状態だ。

中国は、脱北者を「経済目的の不法入国者」とみなし、逮捕すれば北朝鮮に強制送還する。北朝鮮当局は、出稼ぎ目的で中国に滞在していた脱北者に対する刑罰を以前より軽くしていると伝えられているが、最終目的地が韓国だった場合は、過酷な刑罰や厳しい監視が待ち構えている。

(参考記事:北朝鮮、拘禁施設の過酷な実態…「女性収監者は裸で調査」「性暴行」「強制堕胎」も

チョン代表によると、前回と今回の逮捕時に、ハノイ駐在の韓国大使館や韓国外交省に救助を要請した。逮捕された脱北者のうち1人が携帯電話を持っており、大使館に直接電話して「助けて欲しい」と伝えた。しかし、大使館員は面会にも来ず、電話連絡すらない状況だ。

一方、韓国外務省はロイター通信の取材に「韓国政府は脱北者が強制送還されることなく希望する場所に行けるよう最善の努力を行っている」と述べた。ベトナム外務省はロイターの質問に回答していない。

今年4月にもベトナムに入った脱北者が追放される事件が起きているが、このときは隣国で保護されている。

(参考記事:韓国外務省「ベトナムから追放された脱北者は隣国で保護」

ちなみに、韓国政府は脱北のルートや脱北者の個人情報などについて、身の安全を考慮して発表しないのが慣例となっている。

ロイター通信は、最近起きた脱北者が北朝鮮に追放された事件を取り上げ、文在寅大統領は、北朝鮮人権団体などから、脱北者支援が充分でないと批判されているとも報じている。

(参考記事:国際人権団体も指摘する、文在寅政権「拷問禁止条約」違反の疑い

※デイリーNKジャパンからの転載

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