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マスメディア「知識への課税はゼロ」を主張するなら、その異常に守られてきた出版利権と電波利権を放棄せよ

 毎日新聞記事から。

活字文化議連:新聞・出版物に「軽減税率」適用を

毎日新聞 2012年06月20日 18時48分(最終更新 06月21日 00時15分)

 超党派の国会議員でつくる「活字文化議員連盟」(会長・山岡賢次前国家公安委員長)の総会が20日、国会内で開かれ、消費増税に伴い特定品目の税率を低くする「軽減税率」を新聞・出版物に適用するよう求める声明を採択した。

 総会には国会議員のほか、新聞協会長の秋山耿太郎朝日新聞社長ら新聞、出版関係者も出席。山岡氏は「新聞や出版物等の知的産業に消費税をかけるべきではない。このことは、かなりの人が共通認識として持っていると思う」と述べた。

 秋山氏は「アメリカや韓国も含め経済協力開発機構(OECD)加盟国のほとんどで知識への課税はゼロか最低率というのが共通認識だ」と強調。毎日新聞の朝比奈豊社長は「イギリス政府は民主主義を守るため知識課税はしないと言っている。国家の10~30年先を考え、今の段階から制度設計の議論をお願いしたい」と求めた。

 声明は「欧州各国では食料品とともに新聞や書籍の税率をゼロとしたり、標準税率より低い税率を適用している。『知識課税』は避ける理念を参考にし、新聞、出版物の税率引き上げは反対する」と軽減税率の導入を求めている。【岡崎大輔】

http://mainichi.jp/select/news/20120621k0000m040020000c.html

「新聞や出版物等の知的産業に消費税をかけるべきではない。このことは、かなりの人が共通認識として持っていると思う」

「アメリカや韓国も含め経済協力開発機構(OECD)加盟国のほとんどで知識への課税はゼロか最低率というのが共通認識だ」

「イギリス政府は民主主義を守るため知識課税はしないと言っている。国家の10~30年先を考え、今の段階から制度設計の議論をお願いしたい」

「欧州各国では食料品とともに新聞や書籍の税率をゼロとしたり、標準税率より低い税率を適用している。『知識課税』は避ける理念を参考にし、新聞、出版物の税率引き上げは反対する」

 朝日、読売、毎日、産経、日経、5大紙は連日のように社説などにも掲げて消費税増税キャンペーンを張り続けてきたわけですが、ここにきていざ法案が採決されそうな段階になって、「新聞・出版物に「軽減税率」適用を」と要求し始めたわけです。

 私は彼らの主張を条件付きで支持します。

 条件は2つだけです。

 ひとつは「知識への課税はゼロ」を認める代わり、輸出産業などに認められている「戻し税」は認めないことです。

 輸出産業では、原料購入など国内取引で支払いが発生する消費税を、商品輸出(これには国内消費税は掛かりません)後、払いすぎた消費税を国から還付されます。

 この輸出戻し税制度は多くの問題が指摘されていますが、貿易振興策として日本だけでなく多くの国々で同様の優遇税制制度を輸出産業に認めていることもあり、日本だけが廃止することは現実的でないという側面もあります。

 一方、医療分野では、同様に医療施設利用者の医療費には消費税が掛かりませんが、病院などが医療設備などに投資して支払うお金には消費税がすべて掛かります、そして「戻し税」制度はありません。

 医療関係者の中にはこの点で「消費税を払いすぎている」という不満があるわけですが、それはさておき、もし「知識への課税はゼロ」とするならば、「社会の木鐸」の良識で持って新聞社は医療産業と同様、利用者に消費税を添加せず、自分達で負担することが大前提となります。

 この前提であれば、公益のために、紙代や取材費や印刷代など、仕入れ取引で発生した消費税は自分達で負担し、新聞発行に伴う消費税を読者には徴収しないという、立派なビジネスモデルとなります。

 もうひとつは、「知識への課税はゼロ」という税制面での特例を認める以上、マスメディアにはその特権にふさわしい体質に脱却していただくために、数々の法律で守られている現状の既得権益をいっさい放棄していただきます。

 私は「社会保障と税の一体改革法案」を強烈に支持してきつつ、自分達だけ例外扱いを求めているマスメディアに、「新聞社と テレビ局などのマスメディア一体改革法案」を提案いたします。

 まず、新聞社は、独占禁止法例外扱いで過剰に保護されて新規参入者を受けつけない、現行の再販制度などをすべて見直し、例外扱いを廃止します。

 あわせて「押し紙」の実態を公開しそれを廃止、詐欺まがいの公称実売部数(実際には「押し紙」と言われる誰も読まず夜中にひっそりと回収される部数が数割あるといわれています)で広告営業することを禁止とします。

 「知識への課税はゼロ」という「社会の木鐸」にふさわしい透明性のある業界にしていただきます。

 合わせて、新聞社によるテレビ局・ラジオ局の系列化、いわゆるクロスオーナーシップを、欧米諸国並みに規制、同時に免許制度で守られてきたテレビ局の改革をいたします。

 具体的には既存キー局の電波利権を剥奪、適正な状態に戻します。

 1.現状異常に安いテレビ局の電波使用料を適正な価格に引き上げます。

 2.本来の公共電波の使用条件に立ち戻り、テレビ局の副業を原則禁止いたします。

 テレビ局は「放送の自由」「報道の自由」を理由に電波使用料を異常に低く抑えることに成功してきました。

 現在この国の電波使用料の80%は携帯電話会社を通じて、我々国民が負担しています。

 対して、毎日全国で放送しているTV局・ラジオ局の電波使用料はわずが3.5%の過ぎません。

 結果、テレビ局はわずか数十億の費用から、3兆円の収入を得ると言うゆがんだ状況になっています。

【全国128局計】

電波利用料(A):42億4641万円

事業収入(B):2兆9676億円

Bに占めるAの割合:0.14%

※週刊ポスト2010年11月12日号

http://www.news-postseven.com/archives/20101102_4829.html

 安く押さえた電波使用料を活用して、公共の電波を私物化し、特にキー局の社屋および所在地周辺を観光地化させるためなどの紹介・宣伝、自社コンテンツ(自社制作映画など)、自社商品などの宣伝に、貴重な電波を完全私物化しています。

 音楽出版会社を子会社化しているフジテレビでは、早朝から夜中まで、色々な番組で韓流ドラマや韓国歌手を紹介・放送を垂れ流しているのはみなさんもよくご承知のことです。

 ・・・

 私は「知識への課税はゼロ」を主張するマスメディアの要求を2つの前提条件をつけた上で支持いたします。

 1.消費税はマスメディアが負担し戻し税を認めないこと

 2.マスメディアの既得権益を守る諸制度を全廃すること

 この条件を飲むならば、国民の利益をもたらす、日本の閉鎖的なマスメディアの一大改革と繋がることでしょう。

 マスメディアが「知識への課税はゼロ」を主張するなら、その異常に守られてきた出版利権と電波利権をまず放棄すべきだと考えます。

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