記事

立花孝志氏VS石垣のりこ議員?!古くて新しい問題「寛容のパラドクス」とは

1/2

こんばんは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。

先般から、立憲民主党の石垣のりこ議員が高橋洋一氏を「ファシズム・レイシズムの片棒を担いでいる」と論評したことが物議を巻き起こしており、これに対してN国党首の立花孝志さんが見解を述べている動画が回ってきました。

上記の方がTweetでまとめておられますが、立花孝志さんの主張は

・石垣のりこさんは多様性を認める社会を主張している
・ならば、レイシズムやファシズムなどの思想も「多様性」の一つとして認めるべきだ!
(・ちなみに私はファシストです)

というものです。最後のファシスト宣言がヤバすぎる点を除いても、この立花氏の主張は色々な意味で危うく、また間違っています

多様性社会と名乗るのだったら、全体主義や差別主義も容認しろ!なぜそれができないんだ!というのは、「寛容のパラドクス」と言われる古くて新しい問題です。

なぜ「古くて新しい」と表現したかというと、すでに多くの政治学者・哲学者によって一定の結論が出ているものの、多様性社会の加速により近年またこれが議論になることが多いからです。

結論から言えば、「寛容」を是とする多様性社会と言えど、ファシズムやレイシズム等に対しては不寛容であらざるを得ないのです。

というのも、ファシズムやレイシズムは他の考え方を抑圧・排除する極めて攻撃的な思想であり、これを受け入れれば社会そのものが破壊されてしまうからです。

これが「寛容のパラドクス」と言われるものであり、1945年にこれを提唱した哲学者カール・ポパーは、

無制限の寛容は確実に寛容の消失を導く
「もし我々が不寛容な人々に対しても無制限の寛容を広げるならば、もし我々に不寛容の脅威から寛容な社会を守る覚悟ができていなければ、寛容な人々は滅ぼされ、その寛容も彼らとともに滅ぼされる。」

と喝破しました。私もこれはその通りだと思います。

他を排除しようとする思想と共生・寛容を目指す思想とは、残念ながら理論的に共存が不可能であり、それをやろうとすると「共存・寛容を目指す側」が常に守勢に回ることになり、最終的には淘汰されてしまうわけですね。

なので、立花孝志さんが石垣のりこ議員を「多様性を認めてないじゃないか!」と批判した点については、この「寛容のパラドクス」によって反論が可能ですし、当然に石垣議員ご自身も理解した上で発信していることだと思います。

あわせて読みたい

「立花孝志」の記事一覧へ

トピックス

ランキング

  1. 1

    党規約が緩すぎるれいわ新選組

    田中龍作

  2. 2

    れいわの非常識 路上で記者会見

    田中龍作

  3. 3

    ワクチン開発に本庶佑氏は否定的

    文春オンライン

  4. 4

    市長自殺 命落とす韓国の政治家

    舛添要一

  5. 5

    河野大臣「朝日社説は誤解招く」

    河野太郎

  6. 6

    GoTo政策前倒し 感染続く中愚挙

    木走正水(きばしりまさみず)

  7. 7

    セブン1強 商品に感じる安定感

    内藤忍

  8. 8

    発展に疲弊 シンガポールの若者

    後藤百合子

  9. 9

    五輪特需という支えを失った日本

    ビデオニュース・ドットコム

  10. 10

    家族解体 背景に一夫一妻の限界

    文春オンライン

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。