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トランプ大統領と対極に位置するフランシスコ教皇

■難民受け入れ発言で炎上したローマ教皇

 今週は38年ぶりに来日したローマ教皇の話題で持ち切りとなったが、いくつかの発言が問題視される結果となってしまった。

 中でも「日本は難民を受け入れよ」という発言が大きな話題となり、日本のメディアだけでなくワシントンポストまでもがその発言を取り上げ、「日本のネット上で炎上している」と伝えられた。

 ローマ教皇は、以前にも本国イタリアで難民受け入れ発言を行い炎上したことがある。バチカンを擁するイタリアは地理的にもアフリカ等からの難民が最も多く押し寄せる国でもあるので、無制限の難民の受け入れには強い抵抗感を抱いている国民も多い。

 ヨーロッパの移民問題については以下の本に詳しい。



 そんな裏事情もあるので、他の国も我が国(イタリア)のように難民・移民を受け入れるべきだと世界各地を周っておられるのかもしれない。

 ローマ教皇はトランプ大統領に対しても移民問題で対立してきたことは有名だ。しかし、アメリカは毎年70万人もの移民を受け入れている。一方で昨年(2018年)に逮捕された不法移民の数は50万人を超え、今年(2019年)は100万人を超えるとも言われている。

 アメリカ政府が受け入れを拒否しているのは主として不法移民に対してなのだが、「(合法も不法も関係なく)移民を受け入れなさい」と言うのでは、やはり無理があると思う。同じ法律を共有することが法治国家の前提であるので、それができなくなれば、まともな国民生活は成り立たなくなってしまう。

■「地獄への道は(無制限の)善意で舗装されている」

 宗教者としての立場からすれば、「誰彼構わずに受け入れなさい」と言うのは、ある意味、仕方がないことなのかもしれないが、理想と現実の乖離(ギャップ)があまりにも大き過ぎるため、現実が見えていないという意味で炎上してしまったということなのだろう。

 ローマ教皇と同じカトリック、聖ベルナールの「地獄への道は善意で舗装されている」ということわざはあまりにも有名だが、法律を無視した移民受け入れという善意の施しは、その国に住む国民全てを地獄へと誘う可能性を有している。

 「富める者は貧しき者に無制限に富を分け与えなさい」という言葉は一見(一聴)、素晴らしく愛に満ちた言葉だと受け入れがちだが、無制限の善意は、悪意を持った行動をも覆い隠すことになり全ての者を貧者に変えてしまう危険性を秘めている。

 ローマ教皇は、その言葉の端々からグローバリストという印象を受ける。行き過ぎたグローバリズムがアメリカを疲弊させたとしてグローバリストと闘っているトランプ大統領とはある意味で対極に位置する存在だとも言える。

 キリストの有名な言葉「(汝の)隣人を愛せよ」は、移民問題における「全ての者を受け入れよ」と拡大解釈されて然るべきものなのだろうか?

 現代のローマ教皇が説く善意のグローバリズム、果たしてカトリックの頂点にいるイエス・キリストが現代に生きていれば、現代の行き過ぎたグローバリズムを良しとするのだろうか?

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