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「東京五輪」が経済成長に有効と答えた企業は5割に満たず、自社にプラスと答えたのは「サービス・金融」

 企業の意識調査では、東京五輪開催が日本の持続的な経済成長のために「有効だと思う」と回答した企業は46.8%。開催決定直後から2割近く減っている。

 帝国データバンクは11月14日、東京五輪に関する企業の意識調査の結果を発表した。調査では全国の企業1万113社から有効回答を得た。調査期間は10月17日から31日。

 東京五輪開催が日本の持続的な経済成長のために有効か聞くと、「有効だと思う」が46.8%で、「有効だと思わない」の27.0%を上回った。東京五輪開催が決定した直後に実施された2013年10月調査では「有効だと思う」が64.9%に達しており、この数年で慎重な見方をする企業が増えたようだ。



 企業からのコメントでは、「最近、多くの経営層との会話では五輪開催後のマイナス景気が話題となる」(文房具・事務用品卸売、東京都)「一時的な成長は当然あるが、前回のようなインフラ整備等のレガシーはそれほど見込めない」(一般電気工事、新潟県)などもあった。

 続いて、東京五輪による自社の業績への影響について聞くと、「プラスの影響」が15.0%で、「マイナスの影響」の10.5%を上回ったものの、56.1%の企業が「影響はない」と回答した。「プラスの影響」と回答した企業を地域別に見ると「南関東」が19.9%で最も高く、「近畿」が17.5%、「東海」が12.7%で続いた。開催都市の「東京」は21.4%だった。

 業界別では、旅館や建設機械器具賃貸などの「サービス」が17.5%で最も多く、「金融」の16.8%と「運輸・倉庫」の15.8%が続いた。「運輸・倉庫」の企業からは「都内の交通規制や交通混雑のため通常配送ができないため、時間外労働の増加や配送荷物の遅延などが想定される」(一般貨物自動車運送、東京都)といった声もあり、「マイナスの影響」が「プラスの影響」を5.1ポイント上回った。



 なお、東京都が2017年に発表したところによると、2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピック大会(以下、東京五輪)開催に伴う東京都の需要増加額は、直接的効果が1兆9,790億円、レガシー効果が12兆2,397億円で、合計で約14兆円と試算していた。

 また、東京五輪開催に伴う経済波及効果(生産誘発額)は東京都で約20兆円、全国で約32兆円、大会開催に伴う雇用誘発数は、東京都で約130万人、全国で約194万人と試算していた。



 ここで言う「直接的効果」とは、大会開催に直接的に関わる投資・支出により発生する需要増加額の推計。一方「レガシー効果」は、大会後のレガシーを見据えて実施される東京都内での取組を抽出し、施策ごとのシナリオに基づく需要増加額を推計したもの。

 東京五輪開催は大きな経済効果が期待されているものの、その後の反動を懸念する声も根強く、その効果を測りかねている企業も多いようだ。

サイトウ イサム[著]、加藤 秀行[著]

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