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2018年温室効果ガス「過去最高」

国連開発計画(UNEP)は、26日、世界各国の温室効果ガスの2018年の排出量は、二酸化炭素(CO2)換算で553億トンで、「過去最高に達した」とする年次報告書を公表しました。2014~16年にかけて安定していましたが、年率1.5%で増えた、とのこと。今のペースで温室効果ガス排出が続けば、今世紀末の気温が産業革命前と比べて、最大3.9度上がり、「破壊的な影響」が生じるとしています。

パリ協定が努力目標に掲げる1.5度の上昇に抑えるには「今は年に1.5%ほど増えている排出量を年7.6%ずつ減らす必要があると指摘して、社会や経済のあり方の転換を求めました。日本については、長期目標を決めて排出ゼロを目指す国に含めなかった、ということです。

そして、日本には二酸化炭素(CO2)排出が多い石炭火力発電所の新設をやめ、既存のものは段階的に廃止する計画の策定を促しました。ところが、政府は、パリ協定に基づき2020年に提出する当面の温室効果ガス削減目標を、現在と同じ「2030年度に2013年度比マイナス26%」に据え置く方向で調整に入った、と政府筋が明らかにした、と21日に報じられています。

そもそも産業革命前と比較せずに、2013年度とかなり増えた時点を比較対象にしていることでも批判されていました。政府は、原発の再稼働が進まず、エネルギー基本計画の見直しが始まっていないことを背景としてあげているそうです。政府は、電源構成の中で、原発の割合を20~22%としていて、国民の考えと大きな隔たりがあります。これは、再稼働を申請した27基が全部稼働しても及ばない数値です。

それに代わって、二酸化炭素を大量に排出する石炭火力の比重が増え、2011年以降でも少なくとも13基が新しく稼働し、十数基が建設段階にある、と報じられています。ガス排出量は、高効率化しても天然ガスの2倍に上り、批判されている26%減の実現も危ぶまれている、とのこと。地球温暖化に伴って、21世紀末には、長野県など10道県で高山帯の動植物の生息に適した環境が失われる可能性があるという予測結果を、長野県環境保全研究所などの研究グループが、26日に明らかにしています。

動植物だけでなく、当然人間にも影響が出てきていることが、今年の台風被害などでもわかっているはずです。例えば、先日北九州市で、日中韓の環境相会合がありましたが、環境問題で3ヶ国が協力しあって対処する、ということは、現実的なやり方だと思います。

多くの問題を抱える3ヶ国の関係ですが、環境問題で協力することで、よい関係にしていくきっかけにもなるのではないでしょうか。PM2.5対策、海洋プラスチックごみ対策、気候変動対策などで、世界各国からも評価される取り組みを行動に移すことを望みます。

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