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沢尻エリカ降板の大河、NHK「働き方改革」が裏目に出た事情

沢尻エリカは待望の大河出演が幻に

沢尻エリカは濃姫役を演じるはずだった

 MDMAを所持していた沢尻エリカ(33)の逮捕劇で一番“割を食った”形になったのが、来年の大河ドラマ『麒麟がくる』に彼女をキャスティングしていたNHKだ。代役に若手の川口春奈(24)が決定し、なんとか次へ進む目処は立ったが、非常事態であることに変わりはない。NHK制作部の局員が語る。

「局内は大騒ぎですよ。ピエール瀧、チュートリアルの徳井(義実)に続いて来年の大河ドラマの出演者にまでスキャンダルが起きて、他部署では『呪われているんじゃないか』なんて冗談を言っている者もいます。

 キャストの降板や撮り直し自体は決して珍しいことではありませんが、1話から出演する準主役級ですでに10話も撮影済みの役者が降板なんてことは最近では例がありません」

 数多くの人気俳優が出演する大河では、放送の数か月前から撮影が始まるのが慣例だ。その「クランクイン」の時期は、近年さらに早まっているという。

「これまでは8~9月の夏頃から始まることが多かったのですが、最近は『働き方改革』の影響もあってスタッフに負担がかからないように余裕を持ったスケジュールになっています。『麒麟がくる』は今年の6月3日にクランクイン、時系列が混在する複雑なドラマ展開だった今年の『いだてん』にいたっては昨年4月に撮影が始まりました。負担の多いスタッフへの配慮が裏目に出てしまい、結果的には10話も撮影が進んでしまった」(同前)

 大河は1年がかりの壮大な撮影だが、起用するタレントの“身体検査”は事前に行なわれていないのか。芸能評論家の三杉武氏が語る。

「NHKでも、音楽番組などは出演時に契約書を交わすケースもあるが、せいぜい反社会的勢力との関係を否定するくらいで、薬物についてまで事前にケアすることはできません」

“幻”となった沢尻の大河出演だが、復帰の可能性は「ゼロではない」という。大河ドラマ史に詳しいライターの近藤正高氏はこう話す。

「1978年の『黄金の日日』に出演していた室田日出男は覚醒剤所持で逮捕され降板しましたが、その特異なキャラクターが重宝され、『琉球の風』(1993年)、『北条時宗』(2001年)に再び出演しています。それでも復帰まで15年かかりました」

 コンプライアンスが厳しくなった現代ではなおさら難しいだろう。放送前から厳しい船出となった『麒麟がくる』と出演俳優たちに、大河ドラマ級の「逆転劇」はあるのだろうか。

※週刊ポスト2019年12月6日号

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