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国際興業お家騒動の最近の事情 ~りそな銀行にも問題が飛び火か~

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ども宇佐美です。

先日(11月11日)ちょっくら東京地裁に行って傍聴して参りましたので、ずいぶん長らく空きましたが、国際興業を巡る小佐野家のお家騒動の続報について簡単にまとめたいと思います。(ぼちぼち楽しみにしていらっしゃる国際興業社員もいらっしゃるようですし)これまでの経緯については適宜過去記事を参照にして、いただければと思いますが、簡単に言えば

「かの小佐野一族が、現在国際興業を支配する小佐野隆正一族(被告)と、2004年の米投資ファンドのサーベラスからの支援受け入れに際しての旧国際興業(旧KK)から新国際興業(新KK)への法人切り替え時に隆正の策略によって国際興業からパージされた故小佐野政邦一族(原告)、の二陣営に分かれて争っており、原告が被告に612億円強の損害賠償を要求している」

という日本史上最大規模の損害賠償の係争案件です。。。これでもまだややこしいですが、詳細後述するのでご容赦ください。。。なお原告の一人の小佐野匠は私の友人で、それが私が本件を長らく追っている理由です

1.証人尋問の論点の整理

さてこの2014年5月に始まった裁判はもう5年以上続いているのですが(当初はさすがに4年くらいで終わると思っていました・・・)、当日は原告、被告側がそれぞれ本件の関係者を証人として呼んで互いに尋問をする日でした。

私としては見る前から「いよいよ書類の中の人物が出てきて大詰めだな」と楽しみにしていたのですが、これが予想を裏切る笑劇の展開でなかなか盛り上がりました。ということで本題に入る前に、まずそれぞれが呼んだ証人の位置づけについて整理すると

・隆正側が招いた証人は元りそな銀行副社長、現大栄不動産社長の「石村等」氏で、国際興業の法人切り替え時(旧KK→新KK)のりそな銀行の担当役員・政邦側が招いた証人はスポンサーとなった投資ファンド・サーベラスジャパン元COOの「三浦哲也」氏で、国際興業の法人切り替え時(旧KK→新KK)のサーベラスの日本人トップで、後には国際興業の代表取締役副社長も歴任

で、ここからもわかるように(私から見る限り)この裁判の最重要論点は国際興業の新旧法人切り替え時の隆正の行動を正当化できるかどうか、というところに絞られてきています。時系列を復習すると以下の通りです。

===================

① 2004年以前の旧KK時代は、国際興業の株主構成は政邦一族が40%強、隆正が40%弱、小佐野賢治氏の未亡人の英子氏が20%弱と分散していた② 2004年に旧KKの資金繰りが悪化して経営危機に陥ると、隆正は以下の通り政邦一族に説明し、政邦一族に株式の100%減資(=つまり無償で手放す)に応じるよう脅迫

・    再建パートナーのサーベラスグループやりそな銀行が現社長である隆正以外の小佐野一族を国際興業の株主から排除することを支援の絶対条件としている

・    遺族は知らなかったようだが、実は政邦前社長が国際興業の債務に対して1317億円の包括根保証をしており、何ら対価のない100%減資に応じなければ、相続人たる政邦遺族は銀行からこの保証債務の責任を追及されることになる一方、隆正は一切個人保証を入れていない

・    政邦遺族が100%減資に応じない場合、サーベラスとの合意書を締結することができず国際興業はすぐにも破綻し、政邦遺族は銀行や隆正を含む他の株主および国際興業から損害賠償請求を受けることになる(実際にはその脅迫の5日前にはサーベラスとの合意書を締結済で、破綻の可能性は完全になくなっていた)

・    サーベラスから政邦遺族はグループ会社を含め役員から完全に退任することが求められており、更にホテル・ゴルフ場などの利用も禁止されている(=出入禁止)
③政邦一族は隆正のこうした脅迫に屈し、何ら対価のない100%の減資に応じ、国際興業から完全に追放される④ その後国際興業が新法人に切り替え、新KKとして出直す際に、隆正のみが僅か4500万円の出捐による再出資が許され、当初35%、後にオプションを行使して全株式の45%を取得する⑤さらに国際国業の経営再建が終わり、サーベラスが退出する際には同社が保有していた55%の株式(1400億円)を専ら国際興業の資金で自己株買い的に買い戻し、最終的には1000億円超の資産(新KKの株式)と、サーベラスがいた頃に漁夫の利的に受け取った227億円超の配当を独占することに成功

===================

このように隆正の行動が正当化されるかどうかは上記②で列記した、隆正から政邦一族への説明がウソであったか本当であったか、ということにかかっています。すでに「政邦一族が100%減資に応じないとサーベラスの支援を受けられず国際興業は破綻」、「政邦一族の1300億円強の個人保証云々」の話はウソ(むしろ逆に隆正が90億円超の個人保証を負っており、国際興業が破綻した場合は隆正こそが破滅する状況だった)であることが書証から確定しており、当日は原告、被告がそれぞれ証人を呼び、サーベラスやりそな銀行のスタンスに関する主張の真偽を争うこととなりました。

被告らの主張によると、メインバンクで全体の4分の3以上の債権額を有していたUFJグループではなく、全体の4分の1以下の債権額しかなかった非メインのりそな銀行がキャンティングボートを握っており、りそな銀行の支援の条件が上記の②~④であり、隆正はその意向に従っただけというものでした。

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