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ふかわりょうをストーカーした元女芸人「自分の中に問題があったとは思っていません」

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裁判傍聴芸人の阿曽山大噴火です。今回傍聴したのは、タレントのふかわりょうさんにストーカー行為をしたとしてストーカー規制法違反の疑いに問われた元芸人・佐分利彩被告人の裁判。

報道では、被害者のふかわりょうさんの名前が報じられていますが、裁判では実名ではなく「Aさん」と呼ばれていました。今回の傍聴記も法廷でのやり取りを再現するため、ふかわりょうさんの名前は「Aさん」と表記します。

法廷では裁判官から「手元の資料には派遣社員となっていますがご職業は?」と質問され「チラシ配りと〜、マクドナルドで働いていたんですけど〜、チラシ配りはクビになっちゃって〜。マクドナルドも行ってないから〜」と答えていました。語尾を伸ばす独特な話し方が気になり、仕事のことがあまり頭に入って来ませんでしたね。

被告人の年齢は41歳。高校卒業後、芸能活動をスタート。その後、引退したとは話していません。実家を出て一人暮らしをしています。Aさんのファンになったのは20歳の時。20年以上追いかけていました。

被告人は、数年前のイベントでAさんに急に抱きつき、スタッフに退場させられています。やってはいけないことですが、イベントで追っかけをしているタレントに思わず抱きつくというのは理解できます。しかし、Aさんがサイクリング中に抱きつくこともあったそうです。サイクリング中ですよ! 一体どういう状況だったのでしょうか。

外出先で待ち伏せ、ふかわさんの右手を掴みながら「私もパスタにする」


起訴されたのは2件です。1つ目は今年7月18日18時30分に渋谷区神宮前の路上でAさんが車で食事に来たところを待ち伏せていた件。19時頃、被告人はAさんの右手を掴んで「私もパスタにする。せっかく会えたのになんで? 私を変な人だと思っている限り離さない」と言って、108.73メートルもの間、身を寄せたそうです。

2件目は、約2週間後の8月1日20時29分〜22時21分。六本木の建物の前でAさんを見張っていたことが付きまとい行為とみなされ起訴となりました。被告人は「間違いないです」と罪を認めています。

ストーカーは1回で逮捕されることはありません。1回目は被害者が警察に連絡をして、警察から被告人に「もうAさんに近づかないでくださいよ」と警告をします。それにもかかわらずストーカー行為を続けると逮捕。つまり1件目の時点では警告の状態でした。

事件について、被害者であるAさんと被告人の母親も取り調べに応じています。Aさんは取り調べに対して「非常に怖い思いをした」と供述。7月18日のトラブルは、Aさんが自ら携帯電話で被告人を撮影。写真をマネージャーに送り、マネージャーから警察に連絡をしました。

一方、被告人の母親は以前から「一緒に(東京の)実家で同居しよう」と声をかけていましたが、被告人は聞く耳を持たなかったといいます。

被告人は「私はAさんに好かれていると思った」と語り、反省文を提出。弁護人が読み上げた反省文には「嫌われているなんて理解ができなかった」「今後Aさんには関わりません」と綴られていました。

被告人の母親が情状証人として法廷に立ちました。弁護人から「事件前、(被告人と)どれくらい連絡を取っていましたか?」と尋ねられた母親は「会うのは年に数回。メールはよく送っていました。チラシ配りをしていたことは知っていたので、天気が悪い時は心配でした」と話しています。

空き時間はほぼ毎日面会に行った母親の愛

検察官「Aさんについて娘さんから話を聴いていましたか?」
母親「イベントに参加したり、Aさんの音楽を聴いたり、著書を読んでいて熱烈なファンだと聞いていました。ただここまでのことになっていたとは知りませんでした」
検察官「事件前はどんな話をしましたか?」
母親「警告を受けた後、屋外のイベント前日に私が泊まりに行きたいと言ったら拒否されました」

母親は「精神科に通院した方がいいよ」と勧めましたが、被告人は拒否。それ以降連絡が途絶え、母親は被告人と連絡が取れなくなりました。そのため母親は直接被告人の家に足を運び、手紙を渡していました。

検察官「なぜAさんにのめり込んだと思いますか?」
母親「(被告人が)子供の時に、私が外で働いていたため、土日祝日は夫が母親代わりでした。母親としての役割が不十分だったのかもしれません。それが私の反省点です」
検察官「逮捕後、面会に行きましたか?」
母親「できる限り行きました」

事件前、母親は娘である被告人と連絡を取れない状況でした。そのため母親は自分で手紙を書き、娘の家のポストに投函していたほどです。週2〜3回、20分の面会のために拘置所までわざわざ足を運んでいました。2〜3回といっても土〜月は別件のため行けなかったことを考えると、空いた時間のほとんどを面会に費やしています。これまでは母親から一方通行のコミュニケーションでしたが面会でようやく会話ができました。面会では反省を促すような言葉をかけていたそうです。

検察官「今後どうしますか?」
母親「社会復帰をしてもすぐに仕事はないだろうから、一緒に暮らします」

事件になったことは母親として辛いかもしれませんが、被告人が逮捕されたことで親子のコミュニケーションを取れるようになったという側面もありますね。

ふかわさんは神様みたいな存在だった

被告人と弁護人のやり取りです。

弁護人「なぜストーカー行為をしたのですか?」
被告人「Aさんが私に好意を抱いてくれていると信じて、それに応えようと思っていました」
弁護人「なぜ好かれていると思いましたか?」
被告人「深夜のDJイベントで私がうたた寝していた時、隣に立ってくれたことがありました」(※Aはお笑い芸人としての活動以外にDJとしても活動していた)

弁護人「それをどう感じるかは人それぞれですね。今は好意を持っていますか?」
被告人「持っていません」
弁護人「これまでは好かれていると感じていたのに、なぜ今は思っていないのですか?」
被告人「とても辛い状況だったからです」
弁護人「辛いというのは?」
被告人「手錠をされるとか狭い部屋で過ごすとか色々辛いことがありました。すべて相手が警察に話したことがきっかけだと理解できるようになりました」

逮捕された時は、なぜ捕まったのか分かっておらず、警察が来た時に驚いたと話しています。

ここでちょっとしたハプニングが発生しました。

弁護人「あなたはふかわさ…あ!…」

うっかり被害者の名前を口にしてしまう弁護人。ヤバいという顔をしていましたけど、傍聴人も全員知った上で傍聴しています。被害者の名前が実名報道された事件における被害者特定事項の秘匿決定の間抜けさと言うか。

被告人「Aさんに嫌われていることを、私が認めたらもう死んでしまうと思っていました」
弁護人「Aさんに嫌われていることを認めることで生死を考えてしまうのはなぜですか?」
被告人「神様みたいな存在だからです」
弁護人「何が神様なんですか?」

弁護人があまりに冷静に言うので笑ってしまいました。

被告人「(私が)お笑いをしていたこともあってファンだったんです。頑張ったらいけると思って。あばたもえくぼじゃないけどAさんが何をしていてもステキに見えました。こっちも嫌われようと思って接しているわけではありません。Aさんの意見がすべてで一番大事でした」
弁護人「どうですか?今は脈ありますか?」
被告人「全然ないです!」
弁護人「なぜ脈がないと思いますか?」
被告人「冷静になって考えました。振り返ってみるとAさんはなぜあんな態度を取るんだろうと思ったこともありました。人として接してもらったことが一度もありません。バカにされていて、最初から私のことが嫌いだったのかもしれません。今考えれば『なぜあんなことをしたんだろう?』って思うし、もしかしたら悪意があったのかな」
弁護人「これまでAさんが絶対的な存在だったわけですよね。それが今はもう脈がない。ではAさんの代わりになる絶対的な存在はなんですか?」
被告人「お母さんです」

あくまで被告人の視点で語られていることなので事実かどうかは分かりません。Aさんからすると迷惑な存在だと感じながらからかっていたのかもしれません。これに対して被告人は「またまた〜!」と空気を読んでいなかったのかなと思います。

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