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増税で「女性の働く意欲」は本当に高まるのか

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消費税が10月から増税され、ついに10%になりました。今回は消費税の歴史を振り返り、このたびの増税の意味と効果について考えてみましょう。政府は女性の労働意欲の向上になると主張しますが……。


※写真はイメージです(写真=iStock.com/Rawpixel)

■古代ローマから存在した消費税

消費税の歴史は古く、古代ローマの時代からあります。防衛費用を補うための目的税として、初代皇帝アウグストゥスが導入した「100分の1税」が始まりとされ、あらゆる商品の売買に対し、一律1%の間接税が課されたそうです。その後、しばらくは姿を消していましたが、20世紀に入ってからは、戦費調達や賠償金の支払いのために、ドイツやフランスで売上税が導入されました。

■日本の増税はチョイ足し程度!?

その後、消費税は世界各国に広がり、現在は130カ国以上で導入されています。

ちなみに消費税率がもっとも高い国はハンガリーで27%、次いでデンマークやスウェーデンなどの北欧諸国が25%、イギリス、フランス、ドイツなどが20%前後、逆に低い国は台湾、マレーシア、シンガポールなどが5~7%、日本、韓国、オーストラリア、インドネシアなどが10%となります。

こうして見ると、日本の消費税率は上がったとはいえ、まだまだ低いじゃないかと思われそうですが、税率が高い国の多くは福祉先進国で、特にスウェーデンやデンマークでは、医療費や大学までの学費は無料、出産費用も無料化などが実現しており、負担に見合った見返りは得られています。対して日本の場合、福祉の向上や財政再建に「ちょい足し」する程度の増税のため、負担も少し増える程度ですが、生活不安の解消も大きくは期待できなさそうです。

■庶民に襲いかかる消費税ダメージ

消費税は、正直あまり民主的な税とはいえません。みんなから同じ税率で徴収するため、その意味では公平(水平的公平)ですが、同じ公平さなら、金持ちから大きく取る「垂直的公平」を実現させた、累進課税方式の所得税のほうが民主的です。

消費税は、稼ぎの少ない国民からも容赦なく同じ税率でむしり取るため、どうしても低所得者の負担感が大きくなってしまいます(=逆進性が強い)。特に新築のマイホームを購入した際の消費税ダメージはすさまじく、鼻血どころではすみません。私もかつて住宅ローンを組んだ際、明細書の消費税額の欄を見て、「これ、僕の車より全然高いじゃん……」と茫然としたのを、今でもはっきりと覚えています。

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