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「実質的にはLINEの買収」「公取委に向けたメッセージ」堀江貴文氏が語った、ソフトバンクがGAFAに肩を並べるための壮大なストーリー



 主演ミュージカル『クリスマスキャロル2019』の公演を間近に控えた堀江貴文氏が21日、AbemaTV『AbemaPrime』に緊急出演、役どころであるサンタクロースに扮し、ネット業界を騒然とさせたヤフーとLINEの経営統合の話題について独自の視点で切り込んだ。

 かねてから「ZOZO買収の時に、次はLINEだと話した。Yahoo!はウェブ時代最強のIT企業だったがスマホ革命で乗り遅れた。ZOZO買収でECのナンバーワンを目指し、LINEとの統合でメッセンジャーナンバーワンを狙う。PayPayで勝つにはメッセンジャーは欠かせない。次はメルカリか」と述べていた堀江氏。

 ヤフーについて堀江氏は「孫さんは投資ビジネスの人で、アメリカのYahoo!に行き、ジェリー・ヤンに“どうしても売ってくれ、俺らに株を持たせなかったらライバル企業に出資するぞ”と脅してYahoo!の株主になり、弟で僕にとっては同級生の孫泰蔵が立ち上げたところから始まっている。だから孫さんがオーナーではあるが、経営しているわけではない。そのYahoo!は企業文化が保守的で、なかなか動きの重い会社。創業社長の井上(雅博)さん、副都知事になった宮坂(学)さんの時代も、“爆速”と言いながら全く爆速ではなかった。やっと僕と同じ世代で、ITバブルの頃にITベンチャーを作ってYahoo!に売った川邊(健太郎)君の時代になり、やっと考えていることがシンクロするようになったということ」説明。

 一方のLINEについては「何年か前に“LINEが世界で勝つにはどうしたらいいか”と聞かれた時、“通信キャリアをやるしかない”と答えた。しかしそこに楽天が参入してきて、LINEはLINEモバイルをソフトバンクに売った。あれが伏線だった。孫さんは起業した時、“豆腐を1丁、2丁…と数えるように1兆、2兆…”と扱えるようになりたい”と考えた。そして今はそれくらいの資金力で来る。1000億なんて、“LINEの時価総額の何分の1だよ”という感じでドンと来る。たまったもんじゃない。だからヤフーとLINEが対等に統合するように言われているが、それはそう言わなければ中々話がまとまらなったからで、LINEの親会社であるNAVER対するポーズでもあるし、LINEの従業員に対するポーズだ。資金力から言って、実質的にはどう考えてもLINEの買収だ」と断言した。



 その上で堀江氏は「ユーザーには大して恩恵はなく、裏側が変わるというだけ話だ」との見方を示す。「決済するときにLINE PayなのかPayPayなのか、というのがなくなるくらいだと思う。メッセンジャーのLINEを使う延長線上でPayPayではなく全部LINE Payになって、“多少楽だよね”くらいの感じだろう。ヤフオクではなくメルカリだろうし、PayPayフリマを使うようにならないと思う」。

 そんな堀江氏は、今「Apple Card」に注目しているという。クレジットカードではあるがiPhoneのWallet内で作成が可能でApple Payに対応。カード番号はなく銀行登録の必要もなく、年会費・海外での利用を含め手数料も取らないという。

 「今のクレジットカードの世界標準は、全米の銀行業の人たちが寄り合ったVISAが作った。アップルはそこに真っ向から戦いを挑んでいる。だからApple CardではVISAが使えない。バックについているのは消費者向けの銀行ではなく、企業向けの投資銀行であるゴールドマン・サックスだ。やはり、次に儲かるところは金融だよねということだろう。僕がライブドアの経営をしていたときも銀行を作ろうとして、現在は楽天銀行になっている企業を買収しようとしたこともある」。



 そして、ヤフー・LINEの経営統合で盛んに議論されているのが、「GAFAを越えられるのか」という問題だ。

 堀江氏は「GAFA、あるいはBATと言われる会社の中で一番すごいのはFacebookだと思っている。最近では当局に色々言われているが、マーク・ザッカーバーグは冷徹ですごい男だ。なぜかといえば、Facebookは次に来そうなアプリを必ず買収する。今でこそInstagramが世界中で使われて、すごいアプリであることがわかるけれど、“何でこんな会社をこんな値段で買うのか”と言われていた。

そして、そのInstagramにあるストーリーズ機能はSnapchatというアプリを丸パクリした。これは創業者のエヴァン・シュピーゲルが買収提案を突っぱねたため、徹底的に懲らしめて、一時期は本当にやばいんじゃないかというところまで株を下げた。WhatsAppについても、いわば世界のLINEになっているが、これも2兆円くらいの額で買収した。Facebookがやっていることはそういうことだ。

そんなGAFAのように世界で覇権を握ろうとするという意味では、たとえば三木谷(浩史)さんの楽天ではちょっと厳しいと思っている。やはり資金力が圧倒的に違う。Appleは時価総額が100兆円というで、LINEとYahoo!は合わせても3兆。バズーカ砲に竹槍、大周回遅れだ」と指摘。

 その上で、今回の経営統合は「日本の公取委に向けたメッセージだ」として、次のように言葉を継いだ。

 「日本企業がGAFAやBATに勝つには、合併を認めるしかない。さらに言えば、孫さんは強調していないが、通信キャリアとITのプラットフォームを一緒にやっているのはソフトバンクグループだけ。GAFAも通信キャリアは持っていない。これは効くのではないかと思う。通信キャリアは何の付加価値もないビジネスモデルだが、免許であることが強い。全国津々浦々に基地局をコツコツ作っていって全国ネットワークを作ったことで、NTTドコモは利益が1兆円くらい出ている。

本当はFacebookも通信キャリアをやりたいと思っていて、10年後、20年後を見越して宇宙空間とブロードバンド通信をするとか、無人飛行機を飛ばして成層圏と通信をするとか、そういうことをグローバルでやろうとしている。そのように金融と通信キャリアを一緒にやろうとすると、やはり消費者に入り込むためにはメッセンジャーもあった方がいい。LINEはタイと台湾で強く、インドネシア、中東でも広がっている。10年後にはそのLINEもないかもしれないが、それなら次に来そうなやつに張っておけばいい。

ソフトバンクがここで組むことで、もしかすると営業利益が数兆円出る会社が作れるかもしれないし、数十兆という時価総額も目指せる。Facebookのように株式交換でこれから来そうな会社を買収してGAFAの一角に入れる可能性も出てくる」。(AbemaTV/『AbemaPrime』より)

▶映像:堀江貴文がヤフー×LINE経営統合を斬る

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