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【どうする自動運転】

アメリカの配車大手ウーバーが去年3月、アリゾナ州で自動運転の試験走行中に歩行者をはねて死亡させました。運輸当局が調査をしていましたが、その結論が出ました。

カリフォルニア州では62社が公道で走行実験をしているということですが、州ごとに異なる規制についての報道が相次いでいます。

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(米アリゾナ州、筆者撮影)

FTはUber back-up driver faulted in fatal autonomous car crash(ウーバーの自動運転車の死亡事故は補助役ドライバーの責任)の中で、去年3月に配車大手のウーバーがアリゾナ州テンピで自動運転の試験運転中に起こした歩行者の死亡事故について、米NTSB=国家運輸安全委員会が19日、ドライバーに主な責任があると結論づけたと報じています。

これは全米で初めての自動運転による死亡事故として原因の調査が行われていたものです。緊急時に備えて運転席にすわっていた補助役のドライバーは、事故にいたる31分間のうち34%はスマホを見ていて、事故当時はダッシュボードの下の部分に置いて動画を見ていて前を見ていなかったということです。ウーバーの「安全を重くみないカルチャー」も原因として挙げています。

ほかにもウーバーの試験車両のレーダーが歩行者と衝突する5.6秒前に検知したものの、歩行者ではなく車両だと認識したことも原因として挙げています。

自転車を引いていた歩行者の49歳の女性を検視した結果、メタンフェタミンが高い濃度で検知され「薬物使用により認知能力が欠けていた」ともNTSBの報告書に盛り込まれています。

また、州ごとに自動運転の規則が決まっていることを踏まえて、NHTSA=運輸省道路交通安全局とアリゾナ州の監督が不十分だったとも結論づけています。

Bloombergは、ウーバーの死亡事故を受けて、米NTSBが監督を強化すると伝えています。具体的には、開発企業に対して自動運転の車を公道で試験走行するには、事前に審査プロセスを設けるよう求めています。

指摘を受けてNHTSAはNTSBの報告書を読んだ上で対応を検討するとしていて、ウーバーは声明の中で自動運転車の安全性を向上させるとしています。

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(米アリゾナ州、筆者撮影)

Reutersは、ウーバーがグーグルから独立したWaymoに対して、自動運転のライセンス契約を結び、ライセンス料を支払わざるを得ないだろうと報じています。

Waymoは2017年にウーバーが自動運転技術を盗んだと主張して提訴。歩行者をはねた死亡事故に対する調査とあわせてウーバーはトラブル続きでした。

それでも4月にはソフトバンクグループ、トヨタ自動車、デンソーから10億ドルの投資を呼び込んだとしています。

NTSBの報告書はこちら
https://www.ntsb.gov/news/press-releases/Pages/NR20191119c.aspx

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