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明石市の「おむつ宅配」は何がすごいのか

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こんなニュースがSNSを駆け巡りました。

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◎虐待リスク高いゼロ歳児 おむつ宅配で見守り 明石市
https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201911/0012889129.shtml

兵庫県明石市は来年4月から、市内の0歳児におむつを無償提供する方針を固めた。母子の健康状態や虐待の有無をチェックする見守り活動と組み合わせることで育児支援につなげる。同市によると、おむつの無償提供は兵庫県内初。虐待予防を兼ねた取り組みは全国でも珍しい。

子育て世帯の負担軽減が目的。事業費は約1億円を見込み、補正予算案を12月議会に提出する。

0歳児1人につき、紙おむつ1カ月分(2パック分、3千円程度)を月1回程度、市が選定した業者に宅配してもらう。おむつが必要ない世帯には、同額分のおしりふきやミルクなど子育てに使う日用品を提供することも検討する。0歳児は年間2900人程度を見込む。

宅配するドライバーには子育て経験のある女性を充て、親子の様子やサービスの利用状況などチェック項目に沿って確認してもらう。情報を踏まえ、市が必要に応じて保健師を派遣したり、相談窓口を紹介したりする。

厚生労働省の調査によると、2016年度に虐待で死亡した子ども49人(心中を除く)のうち約65%が0歳児で、最も多い。母子が孤立しがちで虐待が発覚しにくいのが要因とされる。泉房穂市長は「最も支援が必要な時期の母子の孤立化を防ぎたい」とし、明石こどもセンター(児童相談所)と連携して虐待防止につなげたい考えだ。

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これはすごい。

何がすごいか、というと、これが通常の行政福祉施策と異なり「アウトリーチ」である点です。

【従来の福祉】

日本の福祉は基本的には「お店モデル」です。

「もし困ったことがあったら、役所の適切な課を自分で探し、9時から5時までの間に直接訪問し、そこで申請書を手書きでしっかりと書いてくれたら、なんらかの福祉サービスを提供しますよ。待ってます。」

という型です。

これは、「自分の困っていることがしっかり分かり、役所に日中行くことができて、そこで申請書を日本語でしっかりと書ける」人にとっては、問題の無い仕組みです。

しかし、多くの困っている人は、

・自分が何に困っているか、はっきり分からない
・困っていることを、周りの誰にも知られたくない。見られたくない
・役所に行って嫌な思いをしたり、無力感を味わったことがあるので、行きたくない
・行く気になったとしても、役所に9時5時の間に物理的に行けない
・申請書を書けない。あるいは書くのに非常に苦労する

という状況で、お店モデルではそうした人たちをとりこぼしてしまいます。

そして困っている人の困りごとがものすごく大きくなったり、虐待死や自殺、暴力事件や事故などが起きてからでないと気付くことができず、その時には手遅れか、介入に非常に大きな労力がかかるようになってしまうのです。

【アウトリーチ】

そこで注目されるようになったのが「アウトリーチ」という手法です。

これは従来の待ちの姿勢の「お店モデル」に対し、「出張っていく福祉」の形です。

ソーシャルワーカー等が、その困っている家庭にドアノックし、あるいはホームレス等に対しては路上まで出て行き、あるいは街頭に出て行って非行少年に声がけをする、というようなスタイルです。

海外の事例をご紹介しましょう。

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