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日本の大学は、実業界から「研究者」ではなく「教育者」をもっと招くべき

先週の土曜日に、立教大学の学生向けに、マネーリテラシーについて1時間半の講義を行いました。これは、友人の千葉智之さんが担当している「2012社会人ロケットスタート講座」という授業の1コマで、大学2年生を中心に社会人になったら必要になる、お金についての話というのがテーマです。

実はこの講座は昨年も開講されたのですが、その時の受講生は30人足らず。しかし、その時の講座が面白いというのが、学生の間で口コミで広がり、1年後には土曜日の授業にも関わらず、毎回100人以上が集まる、人気講座になってしまったようです。

教室も200人近くが収容できる大教室に変わり、ゼミのように小じんまりとやっていた昨年が嘘のような熱気です。

私が担当した講座は、千葉智之さんはもちろんのこと、ベストセラー「Hackシリーズ」の著者としても有名な小山龍介さんや原尻淳さんも何コマか担当しています。

私が学生だった頃、大学で時間を忘れるくらい面白い授業はほとんど無かったように思います。ただ、現役の経営者の方が学生向けに話をしてくれる授業があって、それだけは毎回楽しみにしていた記憶があります。

大学の先生というのは、そもそも研究が本業で、教えることに関しては必ずしもスペシャリストという訳ではありません。むしろ、予備校や塾の先生の方が、ポイントを押さえて、わかりやすく、楽しい授業をすることに長けています。

今回、学生に話す機会があって、改めて感じたのは研究する人と教える人が、同じ人になっているのが、日本の大学の大きな問題ではないのかということでした。

私は、研究者ではありませんが、講演やセミナーで教える機会は多くあり、参加者にわかりやすく、楽しく、そして効果的に教える方法を常に工夫しています。経済学部の先生より、経済の理論は理解していないかもしれませんが、経済理論を学生に理解させることには、大学の先生より自信があります。

アメリカのビジネススクールに留学していた時、研究も教え方もピカイチという先生もいましたが、教え方が下手な先生は、学生からクレームが付いて交代させられることがありました。研究では抜群の実績があっても、自分にとって役に立つ授業でなければ、学生にとっては価値がないのです。

大学で何を学ぶのかに関しては議論があるでしょうが、社会に出て役に立つ知識や経験を得るのが目的であれば、実業界にいる豊富な人材をもっと活用すべきです。なぜなら、より満足度の高いコンテンツを学生に提供できるからです。

今回の立教大学の講義は、一人の学生も眠らせない授業を目指し、90分間ハイテンションで話をしました。私の見る限り、目標はどうやら達成できたようです。

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