記事

マツダの「SKYACTIV-X」生産ラインには知恵がある

マツダは13日、新型ガソリンエンジン「SKYACTIV-X」搭載モデルを来月から順次、発売するのを前に、「SKYACTIV-X」の生産ラインを公開しました。一体、どんな生産ラインなのか。


「SKYACTIV」エンジンは、究極の効率を求めて、〝ミスターエンジン〟といわれる人見光夫さんが牽引してきました。マツダにとっては、ロータリーエンジンに次ぐ夢のエンジンです。
なかでも、「SKYACTIV-X」は、ガソリンエンジンの火炎伝播とディーゼルエンジンの圧縮着火の2つの特徴を融合した新しいエンジンです。

ところが、ご存じのように、新型エンジンを投入するには、何百億円という高額な設備投資が必要です。スモールカンパニーのマツダは、投入できる資金に限りがある。だから、新しいエンジンが誕生しても、新しいラインを敷かない。既存のラインで新型エンジンを「混流生産」し、設備投資を抑えるんですね。

実際、本社工場では、新型ガソリンエンジン「SKYACTIV-X」を2.0リットルのガソリンエンジン「SKYACTIV-G」と同じラインで「混流生産」していました。

とはいえ、新型エンジン「SKYACTIV-X」は、構造が複雑で部品点数も多く、組み立てには時間がかかる。勢い、ラインの作業者は、「SKYACTIV-X」が流れてくるとドタバタし、そうでないエンジンが流れてくると手隙の状況になりかねない。

この作業時間差をどう調整するか。マツダは、バイパスラインを設けて、作業の時間差を吸収し、メインラインの作業量を一定にしているんですね。

「モノづくりコストをミニマム化することでビジネス効率の最大化を図っています」と、マツダ本社工場長の垰森敦己さんは13日、述べました。

マツダのような小さな会社が、新しいエンジンの誕生に合わせて新しいラインをつくれば、即、収益にはねかえってくる。車両価格の上昇も招く。

マツダの車両組立工場の特徴は、1つのラインで複数の車種を組み立てる「多品種混流生産」です。古くは3輪トラックの時代から、つねに1つのラインで複数の車種をつくってきました。エンジンの組み立ても同じです。

規模の小さな自動車メーカーが、最新のクルマを購入しやすい価格で出しつづけるための知恵がそこにある。

生産技術が、マツダの生き残りのカギを握ります。

あわせて読みたい

「マツダ」の記事一覧へ

トピックス

  1. 一覧を見る

ランキング

  1. 1

    リモート営業で絶対に使ってはいけないフレーズとその理由

    シェアーズカフェ・オンライン

    06月22日 08:31

  2. 2

    フランス人記者が菅首相の五輪めぐる答弁に憤り「私は日本国民のことを気にしている」

    ABEMA TIMES

    06月22日 10:32

  3. 3

    【プライムデー】、米国商戦夏の陣!Amazon Freshは地味にセールもエコシステムが拡大?

    後藤文俊

    06月22日 09:13

  4. 4

    「児童手当無し、高校無償化も対象外」高所得者への"子育て罰ゲーム"が少子化を加速

    PRESIDENT Online

    06月22日 09:33

  5. 5

    小中学生の観戦は止めるべし。満身創痍、痛々しいオリンピックになることは必至

    早川忠孝

    06月22日 17:54

  6. 6

    フェイク情報に騙されない教育とは:高校生の98%がネットで真偽を見誤る/米研究結果より

    ビッグイシュー・オンライン

    06月22日 08:18

  7. 7

    小池都知事が過労により静養 今週の公務は副知事が代理へ

    ABEMA TIMES

    06月22日 20:21

  8. 8

    「ウッドショックからウッドチェンジへ」林野庁の木材利用促進に違和感

    田中淳夫

    06月22日 10:21

  9. 9

    日本人はナゼ「貧乏になったこと」に気が付かないのか?

    内藤忍

    06月21日 14:24

  10. 10

    劇場不発?小池百合子知事も「中止」選択は取らず 東京五輪の次なる焦点は観客の有無

    音喜多 駿(参議院議員 / 東京都選挙区)

    06月22日 09:58

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。