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個人は変数、ビジネスは偶発性。複数のビジネスを手がける、片岡寛

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 1995年、大学4年生の時に休学をしてニューヨークへ渡米。ニューヨークの電通国際情報サービスにてインターネットプロジェクトに参画。当時の先端ITを体験する。

 帰国してからは、学生の内にインターネットのシステム開発請負いを専門とする会社、ドリームアーカイブを設立し、次いで当時はSNSの概念すらなかった中、SNSサービスのソシオウェアを立ち上げる。その後、世界一周船の旅にでて、上海に魅了され活躍の場を世界に移す。上海にて天益成広告公司を創業し、日本人向けのフリーペーパー『ジャピオン』を上海で立ち上げる。そこから、様々な事業を手がけ、今では複数のビジネスを様々な分野で創業されている。

 VOYAGE China Technology董事、サイボウズスタートアップス役員、セールスインチャイナ顧問など様々な肩書き、事業を持つ片岡氏。今も変わらず見ている先は、大きなアジアの市場だ。


01 世界を周って得た衝撃からの、スピード感

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 日本での事業がある程度成功して、次のマーケットとして世界をみたいと思い、世界中を船で回る旅に出ました。世界をまわった中で、2日しか滞在していないにも関わらず、上海には大きな衝撃を受けました。

上海にはインターネット黎明期に触れた感覚と同じモノを感じたんです。確かに2日間だけだが、一番初めにネットのモザイクに触れたのも10分ほど。衝撃に時間的な感覚はなくて、上海に行くと決めてからは早かったですよ。一ヶ月後には上海に住んでいました。

 何かをやりたいとか、そういう思いで来た訳ではなかったので、最初の2ヶ月はひたすらマーケット調査。その中で、フリーペーパーの数が少ない事、広告費が以上に高かった事などが分かり、友人がニューヨークで手がけていた『ジャピオン』というフリーペーパーを上海に持ってきたらいけるのではないか、ということで起業。そこからというもの、この10年間で様々なビジネスを手がけ、立ち上げる事になるわけです。ビジネスをいくつも持ち、手がけていると一見バラバラに見えますが、それぞれの会社にはそれぞれのビジョンがある。僕自身のコアはつまり、海外に打って出る日本人と日本の企業をもっと支援する、ということです。


02 人と人の出会いが偶発的に積み重なった、カオスな軌跡

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  僕のビジネスの軌跡は、人と人が偶々出会い、偶発的にビジネスが生まれていき、今に至ります。ビジネスって統計的にどこから生まれるかっていうと、会議室ではなく、喫煙所だったりプールサイドだったり飲み会だったりするわけです。つまり、何事も決めて動けるモノではなく、全て偶発性の繰り返しなんです。僕の場合は人と人が出会い、そこから偶然生まれている。

 僕のビジネスの生まれ方は超アナログ、超個人的なものです。そしてただ目の前を変えたいという超ローカル、超エリア的です。今は、これあったらいいなぁを、一人、二人で簡単に形にできる時代。目の前の人、モノを変えたい。そこからビジネスが生まれています。


 

03 軽く緩く繋がって、頭の隅に置いておく

 

 僕にとってビジネスは人との繋がりで生まれている、超個人的なものなので、国とか都市とかでは考えていないんです。そこに誰がいるか、どんな友達がいるか、人で考えています。

 僕にはやりたいことが沢山ある。例えば、水ビジネス、ロボットビジネスなど多岐に渡ってやりたいわけだが、僕は何も知らない。だからこそ、精通している人を知って、仲間になって軽く緩く繋がる。そして僕にも分からないある時のタイミングで、一気に加速的に動き出す。僕は会社、国、都市とかの境は一切持っていなくて、『そこに誰がいるか』、この一点でビジネスをしています。

 向こうから声がこちらにかかるということもなく、此方から向こうにかけることも少なく、一番多いのは後から、僕ら、付き合ってたよね、という感覚です。それは、僕が直感的に繋がっていたい色んな人たちと、軽く緩く繋がっているからなんですよ。あとは、突然くるタイミングだけです。そしてそのタイミングでやり始めたのならば、スピードが大事です。一度始めたら突き進まなければいけません。ダメなら後で正せばいい。軽く緩く繋がっていても、やると決めてからの加速度は尋常じゃないです。


 

04 魑魅魍魎の世界を、動きまわるということ

 色んな事業をやるということは即ち、色々な人々とビジネスをするということ。僕は本当に名誉、地位、金にそんなに執着がないのだけど、それを周りが見ているとやっぱり偽善だの綺麗ごとだと思うわけ。山崎豊子さんの『不毛地帯』という本でもよく見るじゃないですか、蹴落とすとか相手を引き摺り下ろすとか、そう言った人間関係。これが一番大変。でもそういった魑魅魍魎の世界で、自分の信念を曲げないでやっていくには、つまり『自分教』といって、とことん自分の信じていることを信じて、突き進むことです。世界を舞台に戦うとは、一人になることが多いわけ。そして何より個人とは、変数なんですよ。今の時代はすべてがひっくり返ったり、100も200も変わるわけです。この変数を生き抜くなかでやらねばならんのは、とことん信じること。自分の哲学、自分教を持つことですよ。僕の好きな言葉は、『たとえ明日世界が終わりであっても、私は今日リンゴの樹を植える。』今やっていることを未来に向かって信じる。未来もまた変数なので、結局は信じた今の繰り返しなんです。


 

話を終えて。

人との出会いをデザインする。

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 僕が今までお会いしてきた方々の特徴の一つが、様々な事業を同時並行で手がけているということだ。そしてそれが、どこに支障がでるというわけでもなく、うまく回る仕組みをそれぞれに持っているということ。IT化の一番の進展はすなわちこのシステム化によるところにある。そして様々な場所に赴いては、場面やタイミングによって自分の肩書き、名刺を変えてそのコミュニティに入るということ。そうすることで、沢山の人と繋がれる可能性が増えてくる。人との出会いを、自分でデザインしているのだ。

 片岡さんもまさに様々なビジネスを手がけており、そしてそのビジネスの軌跡は人との出会いから生まれたものである。『人との出会いをどうデザインできるか、』人生は一生自己紹介のようなものなので、自分をどう発信し、相手にどう伝えるか、オンライン、オフラインともに非常に大事である。

 

 

成瀬勇輝

 

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