ドタキャン、突然のハイテンション、現場での奇行……沢尻エリカは大麻中毒だった から続く
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11月16日、警視庁は女優の沢尻エリカ容疑者(33)を合成麻薬MDMAを所持していたとして麻薬取り締まり法違反の容疑で緊急逮捕した。「週刊文春」では、2012年に沢尻エリカの大麻使用について詳しく報じている。当時の記事(2012年5月31日号)を再編集のうえ、公開する(全2回/1回目はこちら)。
前編では、当時の所属事務所だったスターダストが、沢尻エリカの薬物検査を行い、大麻の陽性反応が出たことや、契約解除の経緯を報じた。後編では、沢尻とともに大麻を使用した“大麻インストラクター”の証言や、沢尻の大麻使用の実態を詳報する。
沢尻エリカ(左)と“大麻インストラクター”のセルジオ氏(中央)。沢尻はそれらしきものを指に挟み、視線を向けている ©文藝春秋
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この契約解除で、沢尻は内定していた映画「SPACE BATTLESHIPヤマト」(木村拓哉主演)のヒロイン役の降板を余儀なくされている。
沢尻をキャスティングした同映画のプロデューサーが振り返る。
「スターダストからは『解雇する』という話を聞いただけで、僕はそれ(大麻)については聞いていない。噂はあったし、大手を辞めるということは、『やっぱり何かあったのかな』とは思ったけど、直接説明があったわけじゃない。ただ、事務所からは『辞めるけど映画は続けてくれ』とも言われました。
降板が決まって彼女から『ガッカリした』ってメールが来ました。この映画で(芸能界に)戻って、これからという時だったから」
沢尻の薬物検査が行なわれたことや、その結果は、スターダスト内部でも一部の幹部にしか知らされていなかったという。
事務所関係者が絶対匿名条件に内情を明かす。
「沢尻が所属していた(スターダストの)芸能3部の担当者は、大麻のことは知らなかったはずです。しかし、事態を重く見たスターダスト幹部は、後々のトラブルを避けるために映画を企画したTBSサイドには事実を伝えています」
つまり、TBSは沢尻の薬物使用の事実を知っていたことになる。ならば今回、ドラマ「悪女について」で再び沢尻を起用した際に、薬物使用についてのコンプライアンス問題をどうクリアしたのか。
TBSテレビ総務局広報部は「制作過程についてのご質問には従来からお答えしておりません」と答えた。
大麻使用をエイベックスは知っていた?
そして、実質的に業界を干された恰好の沢尻を採用したのが、現在の所属事務所エイベックスである。
同事務所が、沢尻の獲得に動きはじめたのは、2010年。きっかけは同年四月に、同社の松浦勝人社長がツイッターでつぶやいたことだった。
「エリカ様がavexならなぁ...絶対売る自信があるんだけど」
沢尻が高城氏との離婚を一方的に表明したのはその直後の4月27日の事だ。エイベックスとの契約は、水面下で交渉が進められ、同年9月10日付の日刊スポーツに同社の「(沢尻との)本契約に向けて、基本合意書の最終調整をしております」というコメントが掲載された。
常識的に考えれば、当然スターダストとエイベックスの間で、相応の話し合いがあったはずである。
小誌はエイベックスに、前事務所での薬物検査の結果を認識しているか、契約にあたって自社で薬物に関する調査を行ったか、といった質問をしたが、いずれについても「ご指摘の事実はない」との回答。
沢尻の契約については「コンプライアンスに基づいてアーティスト契約をしております」と答えた。しかし、前事務所時代の“陽性反応”を把握していないとすれば、抜け穴だらけのコンプライアンスだと言わざるを得ない。
というのも、沢尻の大麻問題は決して過去の話ではないからだ。