帝国データバンクは11月6日、「連続増収増益企業調査 2017・2018年度決算」の結果を発表した。調査は同社の企業概要データベース(10月末時点 約147万社収録)をもとに、2016年度から2018年度の決算数値が判明した約107万3,000社を対象に、最新2期連続で「増収増益」(赤字企業・変則決算除く)となった企業を抽出して集計・分析したもの。
2018年度(2018年4月期~2019年3月期)決算で2期連続で増収増益を果たした企業数は3万3,000社。出現率は3.07%だった。過去10年間の推移を見ると、リーマン・ショック直後の2009年度は1万1,388社にとどまっていたものの、その後は右肩上がりで推移し、2014年度には円安や訪日観光客数増加などの好材料が重なって3万7,462社まで増加した。しかし、その後はさまざまなコスト負担の増加や自然災害の頻発などを受け、ゆるやかに減少している。

業種別の2期連続増収増益企業数は、最も多かったのは都市部の再開発や設備投資需要が堅調に推移する「建設業」の9,946社で、そのほかでは「サービス業」の6,023社、「卸売業」の5,952社、「製造業」の5,754社などが多かった。業種を細分類すると最も多かったのは「土木工事」の1,506社で、システム投資需要が多い「ソフト受託開発」が980社で2位、EC市場の拡大で追い風を受けている「貨物自動車運送」が903社で3位にランクインした。